王都に到着。変換スキルの検証。
勧誘に来たセオさんと一緒に馬車を利用して王都までやってきた。
村では知らない人がいればすぐにわかるくらいの人しかいなかったから必要なかったが王都では入ってくる人と出ていく人をしっかりと管理しないと把握しきれない広さと人の多さがあるので、王都を囲うように城壁があり、通れる所を何ヶ所かに固定してそこに門番を配置して王都への出入りを管理しているらしい。
何か事件が起こったときには通行を遮断して、問題が解決するまで出入りが出来なくなることもあるらしい。
そんな情報を王都へ入る人たちの列に並びながらセオさんから聞いて時間を過ごしてやっと王都へと入ることが出来た。
本来王都へ入るのには、滞在する日数に応じてお金がかかるのだが、セオさんが俺が自由に王都へ出入りできるように手続きを済ませてくれたので、外に用事がある時にも問題なく通行できる。
王都に到着してすぐにセオさんに学園所有の寮に案内された。
この寮は王都以外からやってきた人で王都に家や宿泊場所を用意する金銭的余裕が無い人の為に用意されている場所だ。
現状学生とはいえ将来有望な者たちが集まる場所の為か、設備や調度品・食事などはかなり良質な物が用意されていて、学園側の人材確保の為の意気込みが感じられる。
俺は寮の設備を一通り案内された後自分に用意された部屋に案内されてその後は休むことにした。
部屋に入って一息ついたので、ここ最近で習慣になっている天恵の儀で授かった変換のスキルの能力の検証をする。
このスキルの使い方は大きく分けて2通りになる。
1つは、物をまったく別の物に変換する事。
これは今まで把握していなかった能力の物を生み出すことが出来るのでそれを利用した新しい生産物の作成などで大変役にたっている。
もう1つは物を消費して何かの現象に変換することだ。
これは消費する物の元々の性質によって、ある程度変換できる現象が決まってくる。
ただ物を消費する為か、起こせる現象の規模は段違いで、ちょっとした体力回復の為の食物を変換させたところ、瀕死に近い怪我なども直せてしまえるくらいの物になる。
俺の所持している物にもともと瀕死の怪我を治せる物が存在しているので、それを変換した時の効果のほどが気になるが、流石に試せるような場面が無い。
ちなみに今挑戦しているのは、素材のランクをどこまで上昇出来るかという事を試している。
初めて物を別の物にする変換を使ったときに、それにダブルアップを使用できてランクを上昇させられたのだ。
変換を使用する時に、ある程度の魔力量と制御力があれば、元のランクと同ランクの物に変換できる。
(魔力量や制御力が足りなければ変換時にランクが下がってしまう事がある。)
なので変換とダブルアップを組み合わせることで、どんどんとランクを上昇させることが出来るはずなのだが、豊穣の森の主やダンジョンマスターのスキルなどには、ランクの上昇という概念が無かったので、素材などのランクがどこまで上がるか試しているのだ。
ダブルアップが絡むので、ある程度の割合で失敗して消失してしまうものが出るので、多くの素材を使用して試しているので時間がかなりかかるが、今は神級+10の素材までは確認済みだ。
もしこれらを現象に変換したらどうなるのかも気になるが、流石に予想外の事が起きた時に対応しきれないので気軽に試すことはできないな…
ある程度検証を進めたところで休息することにして明日の予定を考える。
この寮から出なければ生活に困ることは無いが、セオから国からの支援金と言われて少なくない金額を渡されたので、明日は王都内を巡ってみようと思う。
そんな事を考えながら、眠りにつくのだった。




