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グレースからの依頼

グレースの言葉について考えを巡らせる。


周辺の事前調査した結果で幻想級以上の何かが封印されているらしいと分かったって事は何かしら情報源になる何かが残されていたって事だよな…


人間種の到達できるランクが英雄級までだと言われるようになったのはかなり前からみたいなのだが、幻想級以上の何かを封印するには封印する側も幻想級以上のランクが必要だったはずだ。

そう考えるとその場所は人間種がまだ幻想級以上のランクへと到達可能だった頃から存在しているって事だな…


だとすると伝承とかみたいな人づてに情報が残されていたとかではなく、情報の記された物体が判別可能な状態で残されていたって事か?

それだけ長い期間状態を維持できるだけの素材か加工技術かわからないけど興味が惹かれる情報だ。



まあ、個人的な興味は置いておいて気になる部分を確認するか。


「仕事の関係で協力して欲しいって事はその場所の調査で護衛のような事をすればいいって事?

でもグレースが所属してるのって国から直接依頼が来るレベルの探索や調査では王国内で右に出るものが無いギルドだったよね?


そんなギルドの調査員が調査を断念するしかないって判断したんだったら、外部から侵入した人が封印を解いてしまうとかの外的要因を考える必要もよね?

何でその上の判断って言うのでは放置するわけにはいかないって判断になったの?」


現状の情報だとその場所はそのまま放置していても良さそうだと思うんだよな…

むしろ下手に介入して封印が解けるなんてことがあるかもしれないと思う。


「私たちも最初はそう思ったのよ。

でも周辺調査でいくつか情報の記された石碑が見つかったの。

それによると封印されている存在は特殊な魔力を身にまとう存在で、その魔力から魔物を生み出すことが出来るそうよ。

そして問題になるのは封印は時間経過とともに弱まっていくそうなの。

封印が弱まれば最初は完全にその存在を抑え込めていたのが、徐々にその魔力が漏れ出すようになると書いてあったわ。」


「まさか。その場所が調査を断念せざるおえないって判断するくらい危険な場所だったのって?」


グレースの説明を聞いて嫌な予感がする。


「そうよ。封印から漏れ出た魔力だけで既に特級の魔物が生み出されているの…

このまま封印が弱まればいつか英雄級の魔物が生み出されるだろうし封印自体が解けてしまうかもしれないわ。

ただしこの封印を施した人物は後の事をしっかりと考えて封印に工夫をしていたようで、封印の要に用意した石柱が12か所あってそこに魔力を込めれば封印の補強が出来るそうなの。

それでまだ対処が可能なうちに行動する事にしたのだけど、万が一を考えて万全の準備をしたいと思ってクリスに協力して欲しいのよ。」


「わかったよ。放置すればするだけ厄介な状況になるみたいだし俺で良ければ手伝うよ。」


こうしてグレースの仕事を手伝う事になるのだった。

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