表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/52

5.日本、長瀬商店

 ここは、日本。

 県境を結ぶ国道が通っているくらいしか特徴がない山峡にある長瀬村。


 村一番の商店(と言っても、小さなスーパー程度の規模だが)、長瀬商店の店主の孫娘、長瀬菜々香は、


「お客さんこないなあ」


 とつぶやきながら品出しをしている途中だった。


「あ、あれ?」


 さっき並べたばかりの調味料がごっそり消えている。

 まさか、こんな田舎で万引き?


 そう思ったのだが、消えた商品のところに『代金です』という走り書きされたメモとともに、まばゆいばかりの金貨が置いてあるのを発見した。


「お、おばあちゃ~ん!」


 店主の珠江たまえが、後ろからのぞき込むとおやまあと拾い上げる。


「うん、こりゃ本物の金だ。この重さだと、ざっと三十万くらいか、得したね」


 金貨をガリッと噛んで笑う珠江に、菜々香がツッコむ。


「なんでおばあちゃんそんなに落ち着いてるの。金貨だよ、金貨!」

「まあ、長いこと商売やってるとこんなこともあるもんさ」


 ホッホッホと笑っている珠江に、なんだか菜々香も騒いでるのがバカらしくなって品出しに戻ったのだが、倉庫に行ってまた悲鳴をあげた。


「おばあちゃ~ん! 在庫の味噌とかも全部なくなってて、金貨に変わってるううぅぅ!」


 おやおやと、歩いていく珠江。

 孫娘のところにいくと、金貨とともにまた『お釣りはいりません』と走り書きがしてあるメモが残されていた。


「釣りはいらないか。ありがたいこったけど、買っていったのはどこのお大尽様なんだろうかねえ。しかし、それにしてもこの金貨は一体……」


 それは、人生経験豊富な商売人の珠江ですら見たことがない、不思議な金貨であった。

 これより品物が金貨や謎の金属に変わるという不思議な事件が世界の各所で起こるのだが、これは最初の始まりであった。

召喚されたほうにも影響があるという話。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Amazon楽天などで1位を総なめ、50万部突破の話題作!

くわしくは↓のガンガンオンラインのサイトを見てね(๑•̀ㅂ•́)و✧

ランキングバナー

あと作者の別作品、ジェノサイド・リアリティー3年ぶりに2巻が出ました! 同じく別作品「神々の加護で生産革命」が書籍化しました! 発売はMノベルズ様からです。予約など始まってますので、ぜひよろしく! (特典SSも、専門店全般として1本と、とらのあなに1本あるそうです) 追伸:おかげさまでオリコン週間ライトノベル20位、ツタヤ週間文芸書14位の快挙! みんな買ってくださってありがとうございます! まだ見てない方はぜひチェックしてみてくださいね!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ