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異世界に来たら伝説の武器になってしまったようです  作者: 栗たろう
フェルラーン王国脱出編
1/12

1話 メガネっ子王女に召喚される


初めての執筆です。

宜しくお願いします。




「勇者様!!魔王からこの国を守ってください!!」


そう言い放ったのは、とんでもない美少女。しかもメガネ属性だ。金髪碧眼の美少女メガネっ子が、中世のお姫様のようなドレスを身にまとい、なにやらわけの分からないことを言っている。


そして、よく分からない文字が沢山書かれた魔法陣?の上にへたり込む私と、同じく腰が抜けているのか座ったままの男の子と女の子。二人とも制服を着ていて、高校生のようだ。


「これってもしかして、異世界召喚ってやつ?オレ、勇者?マジで!」


男の子は爽やかなルックスでいかにもモテそう。勇者様と呼ばれ喜んでいる模様。


「え?異世界って…ウソでしょ…。家に帰りたい。ぐすっ。」


女の子は、腰まである黒髪姫カットの和風美少女だ。うん。泣きたくもなるよね。私も状況に全くついていけてないもん。ほんとに、なんだこの状況。とりあえず、ここは日本じゃないのか…?異世界っていうと、もはや地球ですらないの?


周りを見渡してみる。うん。なんかすごい天井が高くて広い。一言で言うと、お城っぽい内装だ。目を覚ます前後の記憶が曖昧だけど、こんなところ自分で来た覚えはないし、爽やかイケメンが言うように異世界召喚とやらなのか。びっくりしすぎて逆に冷静になったわ。


「ああ、そのお召し物、まさに勇者の装束!伝説の通りですわ。…こちらの都合でいきなり断りもなく召喚してしまい、勇者様方には本当に申し訳なく思っています。ですが魔王の脅威がいずれはこの国にも及ぶことになりましょう。わたくしたちはもう勇者様に縋るしかないのです。お願いです。勇者様。この国をお救い下さい…」


姫っぽい人が爽やかイケメンと姫カット美少女の手を取って懇願するように言った。2人は頷くしかないようだった。

勇者の装束って何だ。

ていうか、え?魔王?

心の中のツッコミが追いつかないんですけど!


「ありがとうございます!!おふたりがついていれば、百人力です!!申し遅れました、わたくしはフィオーナ・フリル・フェルラーン。この世界『グラフィカ』の最東端に位置する王国、『フェルラーン』の第一王女ですわ。これから精一杯、魔王討伐のサポートをさせて頂きますわ!」


…情報過多です、フィオーナ王女!


ここは『グラフィカ』とかいう異世界で、私たちを日本から召喚して、魔王を倒してほしいと。よし、なんとか追いついてきたぞ…。

あとすごい疎外感がハンパない。おふたりって、高校生ズのことだよね。

…私ハブられてるよね。


「あっ…貴女様(あなたさま)も、勇者召喚に巻き込んでしまい、本当に申し訳ありません…。事故とはいえ、貴女様をこの世界に招いたのは私です。この城で客人としてお世話させて下さいませね。宜しければ、お名前を教えて下さいませんか?」


「あ、はい。宮田(みやた)サキです。お城で暮らしていいなら助かります。宜しくお願いします。」


私が召喚されたの事故だったのか〜…。つまり高校生ズは勇者で、私は勇者じゃないんだね!

…魔王と戦うとか怖いし、何もしなくていいならこんなに嬉しいことはない。事故でこんな右も左も分からん異世界に呼ばれてほっとかれたらたまったもんじゃないが、お城に住んでいいなら、まあ。


「それでは皆様、いきなりのことでお疲れでしょう。詳しいお話は明日ということで、今日はお休み下さいませ。お部屋へご案内しますわ。」











フィオーナ王女に案内された部屋は高価そうな装飾品が散りばめられた豪華絢爛なお部屋だった。すごい。天蓋付きベット、夢だったんだ。しかも、メイドさんもいる。すごい。ほんとにメイド服なんだ。


「この子はサキ様付きの侍女の、ベルーカです。御用があればなんなりとお申し付け下さいね。」


フィオーナ王女はそう言って去って行った。


「サキ様、はじめまして。本日よりサキ様のお世話をさせて頂く、ベルーカと申します。」


ベルーカさんは右目が隠れるように流れる赤毛っぽい茶髪のショートヘアのミステリアス美人だ。なんか、できる女って感じでかっこいい。


「宮田サキです。ベルーカさん、こちらこそよろしくお願いします。」


「どうぞ、私のことはベルーカとお呼びください。敬語も不用です。サキ様はフェルラーンにとっての大切なお客様ですから。」


「そういうことなら、分かりまし…分かった。よろしく、ベルーカ」


「はい。精一杯、お仕えさせて頂きます。」


ベルーカさん…いや、ベルーカは微笑む。うーん、イケメンだなあ。


ベルーカは何かお料理をお持ちしますかとか、城内を案内しますかとか、色々と気を使ってくれたけど、何だか色々あって疲れたので遠慮して退室してもらった。


貸してもらった、シルクっぽい手触りの明らかに仕立てのいいパジャマに着替え、私はすぐにふっかふかのベットに勢いよくダイブする。おやすみなさい。うん。私、実はまだ、この状況を夢だと思ってるんで!夢からさめれば、私はいつもの日常に戻れる。よし!寝よう!おやすみなさい!

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