三話〜入れ替わり···〜
「···で、入れ替わりってどうやるの? 」
メモをとり終わった優愛に聞くと優愛は顔を上げ
「両手を組んでおでことおでこを合わせればできるよ! 」
と答えた。何か漫画とかでよくありげなやり方だったが気にしないでおくことにした。
「じゃあやろっか! 」
「うん! 」
私たちは両手のひらを合わせて指を絡め、額同士を合わせた。するとふわっとしてまたスッと引き寄せられる。
目を開けると目の前には見なれた自分が立っていた。
「おぉ···マジで入れ替わっとる···」
思わず変な口調になってしまった。
目の前に立っている私···じゃない。優愛はぴょんぴょんと飛び跳ね、喜びを表現していた。
「入れ替わった! 凄い! ありがとう! 」
何だか変な感じだった。目の前で自分がぴょんぴょんしてるんだ。そしてそれとともに私は
(あ···これ普通の人じゃ体験できないことだ···特別なことが増えた···! )
と思い、喜ぶのだった。
少しして体に慣れた頃、家に誰かが来た。
そして私は肝心なことを忘れていたことを思い出した。
「あっ、今日はおばさまが来るんだった! 」