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ランク昇格試験。その8

アリアさんは、颯爽とくじの列に並んでいる。まぁ並ぶのは別に良いけれど、これからの作戦とか決める前にさっさと並ばれると・・・はあぁ~。


確かに今、色々決めた所でくじの内容次第では、変わってくるから今、考えても意味は余りないか。それに何だかアリアさんもさっきまでとは違って嬉しそうだし。


列はそろそろアリアさんの番になるみたいだ。

お願いだからいい引きをお願いしますね!アリアさん!


・・・ってアレ?何だろ?くじを引いたアリアさんの顔が心なしか微妙な表情をしている。まさか!凄く大変な内容を引いてしまったとか?


「あぁっ!もうっ!こんな雑魚ばっかの討伐依頼じゃポイントなんて取れないじゃないのっ!!ハズレよハズレ!ねぇ?ミシェルもこれ見てよ!」


アリアさんは不機嫌になりながら僕にくじの内容が書いてある紙を渡してくれた。


□□依頼書□□

薬草3束

毒消し草3束

痺れ草2束

月見草2束

ゴブリン3体討伐

ホブゴブリン1体討伐


やった!!僕は心の中でガッツポーズをした。

けれどアリアさんは物凄く不服そうに頬をプクぅっと膨らませぷいっと顔を背けている。


「アリアさん、何でそんなに不貞腐れてるんですか?ハズレなんてとんでもない!大当りって言っても良いくらいの依頼の内容じゃないですか!お手柄ですよ!」


確かにこれは大当りだと思い、多少大袈裟に感じる位にアリアさんを持ち上げた。


アリアさんは僕の方をチラリと見て


「本当にそう思ってる?」


「思ってます!思ってます!それにアリアさん今回のこの試験の主旨覚えてますか?確かに大きなポイントを狙うのも大事な事ですけど、確実に依頼をこなすという事が1番大切になってくるんですよ?それは分かってます?」


「そんな事、言われなくても分かってるわよ!ただ狙うなら大物狙った方がポイントが大きいし、確実だと思っただけよ!(後、折角新技覚えたんだから試したいじゃない・・・)」


アリアさんは僕の方を見てムスッとした顔をしている。あぁ~あ、こうなるとアリアさんの機嫌は暫く治りそうにないなぁと心の中で呟いた。


結局不機嫌になったアリアさんをなだめていると、列に並んでいた最後の人がどうやらくじを引き終わったみたいだ。

それと同時にフロア内でリーナさんから案内がされる。


「はぁい、皆さぁん無事にくじを引き終わったみたいなのでぇ~これより実地試験を始めたいと思いますぅ~依頼の期限は今から3日後の午の刻に迄にまた此処にお集まり下さぁい、それでわぁ~始めぇ~」


リーナさんの開始の挨拶と同時に其々のチームは依頼を完遂させる為、出口へと向かって行った。勿論アリアさんも例に漏れず、他のチームに負けじと僕の袖を引っ張りながら急かしていた。


「ほらっ!ミシェル行くわよっ!グズグズしてると他に先を越されるわよっ!!」


そんな中、僕達の他にフロアに残っているチームがチラホラといた。


「アッ!アリアさんちょっとだけ待って貰っても良いですか?試験官の方に少し確認したい事があるので」


アリアさんは一旦僕を引き摺るのを止めた。


「何よ?確認したい事って?他に何かある訳?」


「えぇ、少し気になる事があったので」


僕はアリアさんにそう告げると、リーナさんの側へと向かった。










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