【ラーニング】についての検証及び考察。その8
一人でシルフの森に来て今日で丁度1ヶ月が経とうとしている。山籠りではなく森籠りかな。
結局パララスネイクを狩るのに1週間近く掛かり、その後自分の持つスキルの底上げをするのに予定よりも長くいる事になってしまった。
ただ単にスキルが上がるのが楽しくなってしまってこんなにも経過しただけなんだけどね。
その介があってか僕のスキルも色々と上がっている。今はこんな感じかな。
【酸攻撃(小)】Lv5(40/50)
【酸耐性(小)】Lv3(0/10)
【毒攻撃(小)】Lv3(10/30)
【毒耐性(小)】Lv3(0/20)
【吸血攻撃(小)】Lv2(5/20)
【吸血耐性(小)】Lv2(5/20)
【麻痺攻撃(小)】Lv3(20/30)
【麻痺耐性(小)】Lv3(20/30)
【粘糸】【超音波】【エコーロケーション】
【サーモグラフィー】【梟の眼】【採集】Lv4
折角森に来ているんだし採集もしないと勿体ないよね。合間にコツコツと採集をしていたお陰でレベルも少し上がったし、これで少しは二人の役にたてるかな?
この1ヶ月で大分弓の使い方にも馴れて来たかな。元々弓は使えたけれど、大梟を狩って新しく【ラーニング】した【梟の眼】が僕の弓の技術に一役も二役にもなっている。
【梟の眼】は闇夜でも昼間位に見えるし、何よりほぼ全方位に視界が見渡せる凄いスキルだ。けれど、最初使った時は見る視界がグルグルして何度も気持ち悪くなって吐いたけど。。。
後はパララスネイクを狩って【ラーニング】した【麻痺攻撃】【麻痺耐性】【サーモグラフィー】かな。【麻痺攻撃】も凄いけど、この【サーモグラフィー】ってスキルも凄いんだ!何て説明したら良いのかな?こう・・・僕以外の生き物が色で判別出来るみたいな?感じかな。
例えば暖かければ赤い色、寒ければ青い色で色分けされて見える様になるんだ。
こうして僕は其なりに自分の能力について一応の成果を出せたと思い街へと戻った。
◇◇◆◇◇◆◇◇
街へと戻ると門の前で遠くからでも分かる位、何か凄まじく怒気を含んだオーラを纏いながら仁王立ちで立っているアリアさんがそこにはいた。何だろう・・・物凄く嫌な予感しかしない。
「た、ただいま・・・アリアさん・・・。」
「正座。」
「えっ!?」
「そこに正座しなさい。」
「あの・・・アリアさん?」
「良いからっ!そこに正座しなさいっ!!ミシェルっ!!アンタはもう――――――っ!!!」
そう言うとアリアさんは僕をこれでもかというくらいに強く抱き締めてた。
「私がどれだけ心配したと思っているのよっ!
何も言わずに一人で行くなんてっ!本当心配したんだからねっ!何日も帰って来ないしっ!無事なら無事と連絡位しなさいよっ!それより何より私を置いて行かないでっ!!馬鹿ミシェルっ!!」
アリアさんは大粒の涙を流しながら僕を叱っていた。涙と怒りが比例するかのように僕への締め付けが強くなっていく気がするけど。。。
「ご、ごめんなさい・・・アリアさん・・・し、心配掛けて・・・でも、僕もアリアさんやルドルフさんの足手まといになりたく無くてそれで・・・。」
「馬鹿っ!馬鹿っ!馬鹿っ!ミシェルっ!!」
全然僕の話がアリアさんの耳に入っていないみたいだ・・・ギリギリとミシミシと何かが軋む音がする。
「あ、アリアさん・・・その・・・僕もう・・・ギブ・・・・・・。」
あぁ・・・シルフの森であんなに頑張って強くなった気がしたけど・・・最後の最後で大物に出くわした気分だよ・・・カクッ。
僕はアリアさんの締め付けで意識を失った。
その後のアリアさんは僕の名前を連呼してた様に思えたけど・・・上手く思い出せないや。




