魔闘剣士アリア誕生。その2
いつも読んで頂きありがとうございます。
もう少しだけアリアさんのお話にお付き合いして下さいませ。
ここギルド【星屑】の建物は地下1階を含む2階建ての構造になっている。
小規模ギルドの為、他のギルドの建物と比べても決して大きいとは言えず、寧ろ小さい分類だろう。
だが他のギルドとは違い私達のギルド長は女性であり、女性ならではの心配りがされた造りになっており意外と快適だ。
ただ1つギルド長であるマギーさんの強いこだわりで作られたこの地下1階の訓練場を除いては!
ここ地下1階の訓練場はマギーさんが自身の体が鈍らない様にと特別に作った空間である。
防音に優れ、何日間も籠れる様居住スペースも
完備されている。
ええ!そう!何日間籠る事が出来る位にね!
「さてと早速始めましょうか!」
「あのぅ~マギーさん?」
「師匠。」
「はっ?」
「だからここではマギーさんではなく師匠って呼びなさいっていつも言っているでしょう?」
「あれ?そうですっけ?」
(もう~いちいち面倒臭いなぁ~。)
「所で師匠これから一体何をすれば?」
「そうね・・・先ずは貴女の今の実力を見ましょうか。最初は属性強化無しで純粋に剣技から見ていきましょうか。その後、中途半端な魔闘剣技も見ていきましょう。」
「ムカッ!言ってくれますね師匠。これでも毎回剣の稽古はしているつもりなんですけどね!」
「ご託は良いから早く掛かって来なさい。」
そう言って師匠は肩慣らしと言わんばかりに訓練用の木刀で肩を叩きながら右手で掛かって来なさいと手招きしている。
「じゃあ遠慮なく行かせて貰いますねっ!」
(見てなさい人の事おちょくって少しは焦らせてやるんだから!)
私は属性スキルを使い身体強化をして木刀を脇構えに構え、重心をやや前にし一気に師匠の方へと間合いを詰めた。そして隻眼である右側へと回り込みそのまま木刀を上段から振り下ろした。
「なっ!?」
「単純ね~アリアは。それでフェイントのつもりかしら?」
師匠は振り下ろした木刀の切っ先にかする事も無く体さばきだけで軽く避けた。
「はい。死亡。」
ゴンッ!!!
「痛ったぁ~!!!」
師匠に避けられたと同時に私の頭に師匠から振り下ろされた木刀が直撃した。
「アリア最初は純粋に剣技からって言ったのに魔闘法を最初から使ったでしょ?」
ギクッ!バレてる・・・。
「はあぁぁ~しようもない子ね~魔闘法を使ってもこの程度なんて・・・先が思いやられるわね。」
師匠に盛大に溜め息をされた。
「お、お言葉ですが師匠、師匠も知っての通り私の属性は【風】なので、速さを重視した身体強化をしたんですよ?それを避ける師匠が化け物なのでは?」
そうなのよ!私、自慢じゃないけど速さには少し自信があるのよ!一瞬で師匠の視界の外に回り込んで木刀を打ち込んだのに避けられるってどうなの?普通に師匠がおかしいのよ!
ねぇ!そう思うでしょ?
「化け物とは失礼ね!師匠に向かって言う言葉じゃないでしょ。普通。」
「まぁ良いわ。そもそも今の貴女が属性で幾ら強化した所で1本はおろか私にかする事も出来はしないわね。」
「それってどういう事なんですか?」
「あら?まだ分からない?」
「はい。ちっとも。」
「はあぁぁ~それでも貴女は私の一番弟子かしら?お馬鹿さんにも程があるわよ?」
うっ・・・また盛大に溜め息された。
「良いこと?貴女は属性強化に頼り過ぎてる所があるの?だから動きに無駄が多すぎる。もっと分かりやすく言うと属性を使いこなせず振り回されているのよ。」
「そんな・・・。」
私は何も言えずに絶句した。
だってそうでしょ?自分ではやれてるって思えていたのにいきなり全否定なんですもの。そりゃあ言葉も出ないわよ。
「ふぅ。まぁこれで貴女の今後の課題も分かった事だし、訓練していきましょうか。」
「・・・・・・はい。」
「あっ!そうそう!アリア、暫くはここで寝泊まりしながら魔闘法の修行をするわよ。勿論今のまま魔闘法を使った所で振り回されるだけだから属性の使用は禁止ね。」
「そんなぁ~!!!」
「あら~?師匠であるギルド長直々に魔闘法の手解きを受けられるなんて役得そうそう無いわよ~。良かったわね~。」
師匠であるマギーさんはにこりと笑う。
こうして私のトラウマともなりうるマギーさんとの修行の日々が始まった。
トラウマは流石に大袈裟だけどね。
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