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僕はネクロマンサー(死霊使い)その1

やっと30話まで書けました。

このお話は本編に繋げるお話にしようと思って書きました。

ちょくちょく間に入れていこうと思ってますので宜しくお願いします。

とある屋敷の地下室の床に幾重にも書かれた魔方陣の中央に一人の男性が血を流して倒れている。男性といっても年の頃は大体15~16歳といった所だろうか。

流れ出ている血が魔方陣に触れると魔方陣は仄かに光を放ち始め倒れている男性を光は包み込み始めた。暫くすると光は男性の中に吸い込まれるかの様に男性の中に入りそして消えた。


光が消えた途端倒れていた男性の体が痙攣し始めたが、それは直ぐに治まった。


痙攣が治まると男性は息を吹き返したかの様にゆっくりと起き上がる。そして自分の体を一頻り確認し、胸に深々と刺さっている短剣をゆっくりと引き抜いた。


「どうやら成功したみたいだね。一か八かだったけど、これで僕は悠久の時を手に入れた。

ふふふ。さてと・・・先ずは血だらけの洋服を着替えないとね。」


彼は地下室の扉を開け上の階へと上がり自室へと向かった。

自室へと向かう途中、鏡に写し出された自分の姿が目に止まり一旦歩みを止め写し出された自分の姿をマジマジと見始めた。


「あれ?大分顔色が血の気が引いた様な顔色になったな。肌も真っ白だし。それに髪の色も白くなっちゃったなぁ。この歳でこれだと結構目立つかも。でも一番はこの瞳の色かな。紅い瞳って・・・。僕、本当に人じゃなくなったんだね。」


彼はほんの少し苦笑いした後、自室へと歩みを進めた。


洋服箪笥から洋服を取りだし着替え始め最後に頭から膝上までスッポリ被れるローブを羽織った。


「良し。完璧。これで髪の毛と肌の色は何とかなったかな。瞳の色はまぁ・・・仕方ないか。」


彼は着替えを終えると燭台の蝋燭に火を着け部屋中に火を着けながら回った。


「ふぅ。これで最後かな。じゃあね。皆。」


彼はそう言って屋敷を後にした。

燃え盛り灰燼と化した屋敷の焼け跡からおびただしい死体が出てきた。

後に調べた結果焼け跡から出てきた死体は彼の両親、兄弟、使用人達と判明した。

だが、ただ一人死体が見つからない者がいた。

彼の名前は【クロード=ナスルーラ】15歳。

ナスルーラ公爵家の次男であった。

誰も彼の行方を知る者はいない。


◇◇◆◇◇◆◇◇


とある村近くの街道。

荷馬車で行商をしている商人が木陰に座り休んでいるローブを着た子に荷馬車を止め荷馬車の上から話しかける。


「おや?こんな所でどうしたんだい?」


「旅の途中なのですが、少し疲れたので休んでいたのです。」


「そうなのかい?俺は今から直ぐそこの村へと行商に行く途中なんだが、なんなら乗って行くかい?」


商人はローブの中から見え隠れする白い華奢な素肌を見て女だと思っていた。そしてあわよくば荷馬車に乗せそのまま手込めにしようと考えていた。多少抵抗されても1、2発殴れば大人しくなるだろう。そう考えていた。


「ありがたいお話ですが、ご厚意甘える訳にはいきません。」


「なぁに気にする事じゃないさ。あんたは旅の途中でどのみちあの村を通るだろ?俺はあの村に行商しに行く。な?目的は違えど行き先は同じだろう?な?遠慮せずに乗って行きなっ!」


ローブを着た子は少し考えた後、答えた。


「そうですか?ではお言葉に甘えさせても宜しいですか?」


「おぉっ!乗ってけ乗ってけ。」


商人はしめたと思った。この女が近付いた時、襲えば良いと考えていた。


ローブを着た子は商人へと近付く。

商人は嫌な笑みを浮かべていた。その時である

商人は不意に激痛に襲われた。激痛のする所に目をやると商人の胸に短剣が突き刺されていた。


「なっ・・・何で・・・!?」


商人はローブを着た子に目をやるとローブの中から素顔を覗かせ紅い瞳をしているそれに恐怖した。


「ひっ!!」


「おじさん。おじさんは僕が女だと思ったでしょ?ふふふ。残念。僕は男だよ。まぁそれは良いや。おじさんは運が良いよ。何せ僕の玩具第1号に選ばれたんだから。ふふふ。」


「ひぃぃぃっ!」


商人は激痛と恐怖で何が何だか分からなかった。ただ1つ分かるのは自分は助からないという事だけだった。


「さぁっ!始めようかっ!僕と踊ろうっ!」


ある村の住人達が忽然と姿を消した。

後に調査に来た騎士達は村の異様な光景を目の当たりにし愕然としたという。

100人近くいた村人が全て消え、後には地面に残されたおびただしい血痕だけが残っていたという。






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