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ゴブリンの集団に襲われたら逃げましょう。その1

卯月10日。今日は討伐クエスト解禁の日だ。

討伐クエスト受付嬢ソフィーリアさんからの討伐禁止令3日間が過ぎ漸く討伐クエスト受注のお許しを貰った。


僕とアリアさんの二人はこの3日間ずっと採集クエストのみで過ごし、っというか採集クエスト以外受注出来なかったんだけど。そのお蔭か採集スキルの経験上げに大いに役立ってくれたのである意味充実した3日間だった。


僕の採集スキルもレベル2になり場所と種類の把握が出来る様になった。

アリアさんの方も採集スキルレベル3になったみたいで場所と種類後は効用まで分かる様になったらしい。


僕は昨日、討伐クエストの報酬とこの3日間の採集クエストで稼いだ報酬で新しく短剣を新調した。この前のオーク戦で柄だけになった短剣の代わりだ。本当は長剣が良いんだけれど、僕の今の身長と体型では使いこなせないから・・・。まぁ仕方ないよね、こればかりは。でも大丈夫!なんたって今僕は成長期なんだからこれから身長はもっと伸びる筈だし、日々の訓練とクエストで体力も筋力も付く筈だから装備品の幅も広がる筈だ。うん!きっとそうだ!そう自分に言い聞かせながら今日もギルドへと足を運んだ。


今日は討伐クエストの依頼受注をする為、この前までお世話になっていた採集クエストの依頼掲示板ではなく討伐クエストの依頼掲示板を確認する。

あっ!これなんか良いかも。ゴブリン3体討伐報酬銀貨1枚追加1体討伐する毎に小銀貨3枚。

最近モンスターの繁殖期に入るのか、その数も増えているから危険を取り除く為にもギルドとしてはやはり見過ごせないって事かな。

街の安全が最優先だものね。一応アリアさんが来てから確認しよう。って本当いつも時間通りに来ないな・・・あの人。


待つこと半刻。アリアさんがやって来た。


「おはよう。ミシェル。あんたいつも早いわねぇ。所で何か良い依頼でもあった?」


「おはようございます。僕が早いんじゃなくてアリアさんがいつも来るのが遅いんですよ。それよりも、この依頼を受注しようと思うんですけど、どうですかね?」


僕は先程見ていた依頼書を手に取りアリアさんに見せた。


「ふぅん。まぁ良いんじゃない?これで。」


「軽っ!ちょっと決めるの軽くないですか!?もっとこう!良く読んで考えたりしないんですか?」


「何よぅ!ちゃんと見たわよ!ゴブリン3体討伐に追加討伐に付き小銀貨3枚の報酬でしょ!私じゃなくてミシェル!あんたが朝早くギルドに来てこの依頼書を見て私達でも出来ると判断したから確認の為に私に見せたんでしょう?違う?」


「それはそうですけど・・・・・・。」


「なら話は決まり!サクッと依頼受注して来なさい。」


「わかりましたよ。じゃあこの討伐クエストで良いですね?」


「良いから行ってらっしゃい。」


アリアさんは手をヒラヒラとさせ僕を送り出した。


相変わらず適当なんだか、決断が早いのか良く分からない人だなぁ。そんな事を思いながら、ソフィーリアさんのいる討伐クエスト受注カウンターへと向かった。


「おはようございます。これを受けたいのでお願いします。ソフィーリアさん。」


依頼書を差し出す。


「ミシェル君おはようございます。怪我の具合はどうですか?」


「お陰さまでこの通り大分良いです。ソフィーリアさんの言い付け通り3日間採集クエストだけ依頼をこなした成果もあって採集スキルの経験も上がりましたから。ありがとうございます。」


僕はそう言って右腕をブンブンと回せて見せた。


「良かったですね。でもその言い方だと何だか私が意地悪したみたいじゃないですか。本当心配したんですからね!」


ソフィーリアさんは軽く頬をプクッと膨らませている。


「そ、そんなつもりじゃ・・・本当ソフィーリアさんには感謝してます。」


「わかってますよ。冗談です。ちょっとミシェル君をからかってみたかっただけですよ。」


「そんなぁ~からかうなんて酷いじゃないですかぁ!」


焦る僕を見ながらソフィーリアさんはクスクスと笑っている。


「ごめんなさい。ミシェル君の反応が面白くてつい。あっ!依頼の受注でしたね。ゴブリン3体の討伐ですか。こちらは旧市街の方ですが、ミシェル君旧市街は行った事は?」


「旧市街ですか?初めて行きますけど。」


「旧市街も初心者冒険者用にギルドの方で指定していますけど、最近旧市街でのゴブリンの数が増えていると報告を受けているんです。初めて行くミシェル君には少し難易度が高いと思いますけど・・・。あっ!ミシェル君が実力が無いとか言うわけではなくて今はタイミングが悪いかもと言ってるだけですからね?」


「そうなんですね。ご心配ありがとうございます。でも受けてみます。決して無理はしないですから。危なくなったら急いで逃げますから。僕も死にたくはないですしね。」


「わかりました。依頼を受理します。ただ十分気をつけて下さいね。危なくなったら直ぐに逃げて下さいね。戦女神の加護があらんことを。」


「ありがとうございます。行ってきます。」


僕はソフィーリアさんに一礼して待っているアリアさんの方へ行った。


◇◇◆◇◇◆◇◇


【討伐クエスト】

【目標】ゴブリン3体討伐。

【場所】オデッセイ旧市街地区。

【報酬】銀貨1枚。

【期限】無期限。

【失敗条件】戦闘不能。


【追加討伐クエスト】

ゴブリン1体討伐につき報酬小銀貨3枚。


「お待たせしました。依頼受注して来ましたよ。それじゃあ行きましょうか。」


「ありがと。さてと、気合入れて討伐に行くわよ!私も新しく新調した剣の具合も確かめたいしね!」


僕達はオデッセイ旧市街地区へと向かう為、ギルドを後にした。

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