申みたいにキスをする
気付けば夜が明けていた。
またまどろんでいたらしい。
君の背中にキスをする。
まどろみ半分、キスをする。
唇。
頬に。
首筋に。
息遣いは次第に荒く。
熱を帯びていく。
初日の出は目上の高さ。
今、何時だろう。
気にはしないがそう思う。
置時計に手を伸ばす手を制す。
動きを封じて、キスをする。
何も考えずに、キスをする。
何も考えたくはない。
考えさせたくもない。
キス、キス、キス。
僕たちは、キスをする。
サルみたいに、キスをする。