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ある真導師の言葉
そう、これは確かに悲劇だ。
かけがえのない命が失われた。いや、奪われた。
しかも、奪った者はまだ罰せられていない。のうのうと逃げおおせて、どこかで皆を笑っているのだ。
私には聞こえる。その不愉快極まりない笑い声が。
許せない。
許してはいけない。
ここに誓おう。かの者を必ず見つけ出し、然るべき報いを受けさせる、と。
この誓いは悲劇を乗り越えるための第一歩だ。
忘れてもいい悲劇など存在しないが、乗り越えられない悲劇もまた存在しない。
今は悲嘆の時ではなく、前進の時。
亡き人のためにも歩き続けよう。
我らの未来に向かって。
――ある真導師の言葉




