Ⅱ
「おーい、雷渡ー。これから、ファミレスにでも行こうと思ってんのよ。女子も誘ってさ。お前もいかねぇか。」
「いやっ。俺はいいよ。遠慮しとく、これから寄るとこあるんだ。」
「なんだよ〜。つれねぇなぁ。お前が来ないと女子たちは行かないって言ってるんだよ。」
「いいじゃねぇか。男だけで行ってこいよ」
「何言ってんだよ。女の子がいないと楽しい訳ないじゃんかよ。な。頼むよ。」
顔の前で手を合わせ俺に頼んでくる。この男は、俺のクラスメートの、《天堂 代智》だ。ちなみに俺は、《神前 雷渡》だ。
「何。ぼーっとしてるんだよ。早く行くぞ。」
と代智は俺の腕を掴み引っ張っていく。
「ちょっ。まだ俺は行くって行ってないぞ。寄るとこがあるって言ったろ?。」
「まぁまぁ。少しの間でいいからよ。」
そして、もうどれだけ言っても聞かないだろうと思い、仕方なくついて行ってやることにした。
「私、雷渡君の横に座るー。」
「あっ。私もー。」
と、女子2人は、俺を挟んでいる。その向かい側で俺を睨んでる代智とその隣にニコニコ微笑んでいる座っているクラスメートの名前は《竜崎 澪》だ。爽やかタイプで女子に結構人気があるらしい。そして、その反対側にクラスメートの女子が1人名前は《神無月 舞里奈》だ。噂では、俺たちが通っている高校の中では、1番の美少女らしい。こうして俺が登場人物の説明をしている間も代智は俺を睨んでいる。
「お前が呼んどいて、何怒ってんだよ。」
「いやっ。別になんでもねぇよ。」
とそっぽを向いた。お前が呼んどいて普通ふてくされるかよ。
「まぁまぁ。代智そう悲願じゃ駄目だよ。」
肩に手を置き、少し揺らしながら澪がなだめる。その時家から俺に電話が来て、その場を少し離れた。