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吸血鬼の慟哭  作者: 不田 颯奈夜
第二章
11/24

part5

「僕は通りすがりの吸血鬼ハンターだよ」

「吸血鬼ハンター……? あの……エクソシスト……って奴ですか?」

 聞き齧った事の有る単語を口に出してみる。

教会の犬(エクソシスト)なんかと一緒にしないで呉れ。私はフリーの吸血鬼ハンター。誰にも束縛されてないよ。

 其れに、私は何方かと言うと教会の犬(エクソシスト)に追われる立場さ」

「はぁ……フリーの吸血鬼ハンター……」

 吸血鬼ハンターなんて物が存在する丈でも驚きなのだが、フリーの吸血鬼ハンターなんて物が在るのか……。

 と言うか、吸血鬼ハンターなんて物が成り立って居ると言う事は、吸血鬼は実在するのだろうか。

「厳密には吸血鬼ハンターは副業なんだけどね。本業の所為で教会の犬(エクソシスト)に追われる立場に在るのさ」

「本業……とは?」

「魔術師」

「……………………はぁ」

 思わず間抜けな声を出してしまった。

 一瞬の間に私の理解を越える単語が流れ込んで来る。

「あの、質問が幾つか有ります」

「ああ、構わないよ?」

 理解を越えた事柄を確認して行こう。

「吸血鬼って実在するんですか?」

「するよ。私には吸血鬼の知り合いも居るし。……此の直ぐ近くの街の領主は吸血鬼だって言う話を聞いた事は無いかい?」

「えっと……有ります。其の街は私が住んで居た街ですし……」

「あ、そうなの? 丁度良かった。僕の今回の仕事は其の街の領主が本物の吸血鬼か否かを調べて、本物だったら殺す事なんだ。後で街迄案内して呉れる?」

「其れは……良いですけど」

 私は少し悩んで許諾した。街に戻るのは怖いが、仮にも吸血鬼ハンターを名乗る此の人は強いに違い無い。私が危険な目に遭えば助けて呉れるだろう。

「お、本当? いやー、助かるよ、有り難う。てっきり君は街には行きたがらないと思って居たからね」

 私の思いは読まれて居たみたいだ。

「ああそうだ、質問は幾つか有るって言ってたね。話の腰を折って悪かった。次の質問、良いよ」

 気を利かせて呉れたみたいだ。私は質問を続けた。

「フリーの吸血鬼ハンターって如何言う事ですか?」

「其の儘の意味だよ。何処にも所属しない吸血鬼ハンター。色んな組織、自治体、共同体から依頼を受けて、依頼に沿って吸血鬼を狩るのさ。勿論、報酬を貰ってね。慈善事業じゃないよ」

 そんな仕事が在るのか……。

「では最後に。魔術師って言うのは……?」

「此れも其の儘の意味だよ。魔術を操る者さ。職業的に言うなら魔術を操って物を作り出し、其れを売って生計を立てる」

「魔術……」

「ああ、魔術さ。簡単に言うなら魔力を用いて物質に変化を与える術」

「はぁ……」

 ……理解するのは止めた方が良さそうだ。私の今迄の人生の知識の範疇を越えて居る。

「此れで質問は最後だったね。じゃあ今度は僕から質問だ」

 攻守交代。私が質問を受ける側に回った。


 ちょっと間が空いて投稿となりました。颯奈夜です。

 今回次回ではあまり話は動かないかなって感じです。

 余談ですが勉強が最近辛いですね。これが受験生……。

 では皆さんまた次回もよろしくお願いします。

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