1/24
prologue
ジャンルはホラー小説。初挑戦です。先ずはプロローグ。
其の村は、厄災に溢れて居た。
謎の病が流行し、罹患者は無慈悲な領主に容赦無く連れ去られる。抵抗は無駄。力尽くだ。
或る者が領主が罹患者の首許に口を寄せて居たのを見たと言う。だから人々は領主の事をこう呼んだ。
吸血鬼。
冷血で、無慈悲で、人で無し。
人で無いのも当たり前な話。吸血鬼だから。
そして私は、そんな人で無しの統治下の村に住んで居た。
事の始まりは私の母。
母が居なければ私の此の先の人生は平穏で、母が居なければ私は此れ迄の人生、生きて来れなかっただろう。
怨恨と感謝。
だけど、仮令其処に感謝が在ろうと、私の物語が母から始まったのは、紛れも無い事実だ。
プロローグ丈じゃ分かりませんよね。第一章を御待ち下さい。恐怖を与えられる様に頑張ります。