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海鳴りの恋

作者: かれら


浜辺に佇む白波の音、

海より出づる我が身なれど

漁師(あまびと)の影に心奪われて

潮風に名を呼ぶこと数知れず。




浪の如く来たりし女人、

海月に照らされてこそ美しき。

我が網にかかるは魚のみならず、

眼差しに心も縛られて。




月の光に照らされては、

人魚の姿を現すべからず。

あなたの舟を見送りつつ、

波間に涙を隠しつ。




知らず知らずのうちに引かれて、

ただならぬ縁を感じつ。

されど波濤のごとく去りゆく、

現し世の網に囚われむ。




この恋いづれ儚く散りぬべし、

人間(じんりん)として生まれずばならぬ。

海原の果て、愛の終わりを

静かに待つは悲しき運命。




海原を渡る船の帆よりも、

揺れ動く心の方が尋常ならず。

お前の言の葉一つ一つに、

漁火のように照らされて見ゆ。




あなたの漁火が永遠に

私の心を照らし続けるでしょう。

運命の海に身を任せつつ、

永久に忘れじの恋をし給う。




海鳴りの声にお前を感じ、

潮の香りに思い馳せむ。

漁師の手にも慰めの涙、

海と共にお前を愛す。

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