第1話 思い出したこと
私はこのゲームの攻略対象、これから起こる出来事をノートに書き出すことにした。
このゲームの主人公は妹のシルビアだ。
私はお父様とお母様に愛されなかった。
それは、私の髪色が薄い紫で瞳が濃い紫であることが理由だと思う。
この色は魔力が強いものにしか与えられない色だ。
お父様より魔力が強いことが愛されなかった理由だ。
『はぁ?』思うが、実際にそうなのだ。
私は愛されていない。
それに比べて、シルビアは愛情をたくさん注がれて育ってきた。
自分の思い通りにならないと私に当たってくる。
そんな主人公は、今回皇太子殿下を攻略しようとしているみたい。
ちなみに皇太子殿下の名前はウィル・エクリエム。
原作通りのストーリーだと10歳の時、王妃のお茶会に誘われて熱を出していけなくなってしまったシルビアの変わりとして皇太子殿下に出会う。
なぜかと私は皇太子殿下と婚約する。
シルビアと皇太子殿下が出会い恋に落ちる。
シルビアが私にいじめられてたという嘘を皇太子殿下につく。
パーティーで婚約破棄され、断罪され国外追放される。
前世の私は表面的にしかものごとをみていなかった。
最初のお茶会の時、ローズの指は傷ついていてボロボロだった。
ゲームには、隠された物語があったのだ。
まぁ、とにかく今は断罪を回避しなければいけない。
回避できるチャンスは3回。
1回目は、お茶会の時。
皇太子殿下と出会わなければいいのだ。
だが、それは無理だろう。
いくら、魔力が強くてもシルビアが熱を出す未来は変えられない。
そして、お茶会に参加しないという手は使えない。
お父様とお母様に逆らえないから。
今以上に嫌われるのは怖いから。
私の居場所がなくなってしまうから。
2回目は婚約するとき
だがこれも無理だ。
身分の問題で。
3回目はシルビアと皇太子殿下が出会うとき。
確か原作では家に招待した時に出会ったはず。
だから家に招待しなければいいのだ。
今のところ3回目が一番可能性がある。
今私は8歳。
良かった。私には後、2年の猶予がある。
そんなことを考えていたとき部屋の扉が勢いよく開いた。




