休日はもふもふたちと2度寝とか、幸でしかない。
「く~すぅ~……」
今日は休日。仕事が休みの日は、予定がなければアラームをセットせず、時間が許す限り寝る。いや、時間が許す限り眠っていたいけど──
「こーら!お休みだからって寝しゅぎでしゅよ!起きてくだしゃい!」
ぽひゅぽひゅと、くまくまが綿のお手てで眠る私の体を叩く。ふわふわのやわわかで、気持ちいい。ぽひゅぽひゅがされたくて、もっと眠っていたくなる。と。
「そうですよ!休日だからってダラダラ眠っていたら、夜眠れなくなりすよ!」
と、ぽひゅぽひゅと柴田さんも綿のお手てで、私の体を叩く。
「ママン起きて、いっしょにおままごとシヨ♡」
うさろんは、私にすりすりしながら言う。
「母上!起きて我輩と遊んでくれにゃー!」
もふもふぽふぽふと、綿のお手てで私の頭を叩きながら、ニャーニャー言うちゃとにゃん。
「あ……あの、みなさん、ママさんもきっとお疲れでしょうし、今日はゆっくり寝かせても良いかと……あ、でも柴田さんの言うように、あまり眠っちゃうと今度は夜寝られなくなって、翌日の朝が大変ですか……」
ポソポソと、スネービーは私の耳許で独り言のように囁く。
「う~ん……」
ぬいぐるみたちに、綿のお手てでぽひゅぽひゅと叩かれるのは良いけど……こんなにわいわい言われると、さすがに眠れない。かわいいけども。
こうなったら~……
「とりゃー!」
バッ!と、私は布団を開き、そして。
ぼふんっ!!
と、ぬいぐるみたちみんなを、布団のなかに入れた。
「きゃー!布団おばけに食べられた~♡」
と、嬉しそうに叫ぶうさろん。
「はわわわ!」
と、ビックリするスネービー。
「にゅふおおお!布団おばけめぇ~!」
と、布団の中でじたばたと楽しそうにはしゃぐちゃとにゃん。
「ちょっ!急に何ですか~……も~……」
と、柴田さんは言いながら、ぴとっと、布団の中で私に抱きついてきた。
「ボクたちを食べちゃいましたね~ママ」
と、くまくまも私にぴとっと、抱きついてきた。
布団のなかに入れると、だんだんぬいぐるみたちは静かになっていき、ちいさくて可愛い寝息が聴こえてきた。中には、んごーんごーとした、大きなイビキをかく子もいるけど。それはそれでかわいい。
「またおやすみ……みんな」
もふもふたちを抱きしめ、そして抱きしめられながら、2度寝する……幸せな時間──────
やわわかは「徳田コトバ」であって、誤字ではないですm(_ _)m