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もふもふもふもふふっ!! ~ ぬいぐるみのいるせいかつ ~  作者: 徳田タクト卍
☆ぬいぐるみたちと、もふもふでふわやかな日常☆
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もふもふたちと、花火を見る。



 

 ─────どぉん…どぉん…



 ある日の平日の夜のこと。


「ん?」


 夕食後、ベランダに干していた洗濯物を取り込んでいると、どこからか爆発音のようなものが聞こえてきた。花火だ。


「そういえば今日、祭りがあるって言ってたっけ?」


 と、私が言うと。


「はなびでしゅか?ママ!」と、くまくま。

「花火見たーい!」と、うさろん。

「花火に興味はないですが、暇ですし皆さんのノリに付き合いますか」と、柴田さん。

「はなびー!好きにゃー!どおんどおん♪」と、ちゃとにゃん。

「花火見えますか?ママさん」と、スネービー。


 ぬいぐるみたちは花火の音を聴いて、ぽぴゅぽぴゅと足音を鳴らしながらベランダに来ると、ベランダの手すりにぴょんすぴょんすと飛び乗った。

 

「お!ここからよく見えるじゃん!ラッキー♪」


 と、私は洗濯かごを足元に置くと、ベランダの手すりに凭れかかりながら、彼方の空で咲く花火を見つめた。


「キレ~…イ♡」

「綺麗ですね~…」


 と、うさろんとスネービーは、うっとりしながら花火を見つめる。


「どおんどおんどぉーーーん!!」

「ちょっ、ちゃとにゃんさん!危ないから手すりの上ではしゃがないでください!ベランダから落ちますよ!」


 と、柴田さんは、手すりの上ではしゃぐちゃとにゃんに怒鳴る。


「ほんと、キレイでしゅね~…」


 と、くまくまはベランダの手すりに座りながら、まあるくてかわいいシッポをぴこぴこと揺らす。可愛い。


「…そっか、8月も明後日までなんだ。そろそろ、夏も終わりかな~…?」


 彼方の夜空で満開に咲き乱れる、イロトリドリの花火をぬいぐるみたちと見ながら。夏の終わりを感じて、何だか私はほんの少しだけ寂しくなった。



 ─────どぉん…どぉん…


 

 


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― 新着の感想 ―
[良い点] なんだか、主様のお心を見させていただいているようでして、切ないです。m(_ _)m ぬいぐるみさんたちは、生き生き描かれているのに、主様が、切なくて寂しげ……。 それでも、これからも、長い…
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