もふもふたちと、台風の日を過ごす。
ビュウウウウウウウウウッッ!!!
外では激しい雨風が吹き荒れていた。数日前、強い台風が私たちのところにやってきたのだ。
ぬいぐるみたちは台風に怯え、部屋の隅っこでくっつきあいながら震えていた。
「今回の台風は強いうえに、のろのろしてるからなかなか離れてくれないのよね。それに、離れてもまたすぐに戻ってくるとか…はぁ」
うちわを扇ぎながら、ぬいぐるみたちのそばに座る。停電してるから、クーラーも点けられない。暑い。
ゴオオオオオ!!!バーーーーンッッ!!
「ひぃ!?今の何の音ですか!?何かがぶつかったような壊れたような…」
と、柴田さんはぬいぐるみたちにぎゅっと抱きつきながら言う。
「何だろうね、トタンか何かがどっかから飛んできたかな?」
と、私は言いながら柴田さんの頭を撫でる。
「…早く台風過ぎてくだしゃるとよいのでしゅが…」
と、くまくまは言う。
「そうだね~…」
そう言いながら、私はぬいぐるみたちを抱き寄せ、そして。
「大丈夫、心配なく終わるから、ね。はい、もふもふぎゅっぎゅ」
私はそう言いながら、ぬいぐるみたちをぎゅーっと抱きしめた。
ぬいぐるみたちは私の腕のなかで震えながらも、ぎゅーっと抱き返した。
その後、台風は少し離れたあとまた戻ってきて、台風は去っていったのでした。
怖かったね、みんな。