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もふもふもふもふふっ!! ~ ぬいぐるみのいるせいかつ ~  作者: 徳田タクト卍
☆ぬいぐるみたちと、もふもふでふわやかな日常☆
39/64

もふもふたちが…会社に電話してきた!?



 ある日のこと。


「うーっわサイアク!!スマホ家に忘れた…」


 会社に着いてスマホを忘れたことに気づき、私は肩を落とした。


「…まあ、こんな日もあるよね」


 大きなため息を吐くと、私は仕事の準備を始めた。



           。.:*:・'°☆



「主さーん、ちょっとちょっと」


 仕事を始めてほどなくして、先輩が私の名前を呼んで手招きした。


「何ですか?」

「はい、お子さんからお電話よ。あなたお子さんいたのね、知らなかったわ。可愛いしゃべり方する子ね」

「…え?」


 にやにやしながら、先輩は私に受話器を渡した。恐る恐る、受話器を耳にあて。


「も…もしもし、どちら様ですか?」


 と、受話器の向こうの誰かに話しかけると。


『ママ…?ママでしゅか?』

「この声は…くまくま!?え?!」

『やっほー☆ママン♡うさろんたちもいるよ~♪』

『我輩も母上と電話したいのにゃー!』

『僕も…っ!』

『わ、わたしにもママさんとお話ししたい…』


 受話器から聴こえてきたのは、くまくま…と、その後ろからぬいぐるみたちの声だった。


「はぁ?!な、なんであんたたち電話してっ………てか、え?どうやって…」


 驚いた勢いで大声になってしまった。はっ!となって慌てて辺りを見回し、私は受話器に手を当ててこそこそと話す。


『ママ、今日シュマホわしゅれてましゅよ。そのわしゅれていったシュマホで、今お電話してるんでしゅ』


 と、くまくまが言った。


「いや、え?スマホの使い方わかるの!?てか、あんたらのもふもふのお手々じゃスマホ操作できないでしょ!?」

『ママがふだん使ちゅかってるのをみんな見てたので、なんとなーくやり方は覚えてましゅ。操作は、ママがシュマホゲーム?の時に使ちゅかってる、たっちぺん?でやったんでしゅよ』

「…嘘でしょ!?あんたら超天才じゃん!」

『えへへ♪』


 くまくまたちの照れ笑う声が聴こえ。


『お電話はしょれだけでしゅ。シュマホわしゅれてましゅよ~とちゅたえたかっただけでしゅ』

「ありがとう。でも、今日は必要ないみたいだから大丈夫。お電話ありがとうね」

『はい!ママ、お仕事頑張ってくだしゃい!』

『ママンふぁいと~♪』

『マ…おほんっ!が、頑張ってください』

『母上~!頑張れ~!』

『ママさん、疲れたら無理せず、一休みしてくださいね』


 『それでは』といって、くまくまは電話を切った。


 …まさか、ぬいぐるみたちが電話を掛けてくるとは。てか、電話掛けられるぬいぐるみって!私のぬいぐるみたちほんとに超天才じゃん!


 受話器を戻しながら、親バカっぽいことを心の中で思っていると。


「主さんって独身って思ってたけど、結婚してたんですか?」

「お子さん何歳ですか?」

「何かわいわい聴こえてきたけど、お子さん何人かいるんですか?」

「え?いや…あの子達は…」


 電話の後、会社の人たちに質問責めに合い、説明するのが大変だった。


 でもまあ、ぬいぐるみたちの応援電話のお陰で、仕事がいつもより頑張れたからいっか。



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― 新着の感想 ―
[良い点] ふおー!! くまくまさんも、他のぬいぐるみさんたちも、可愛いかよ!! 健気よのぉ~……♡ いつでも、ママ……こと、主さんを想う気持ち!!♡ てか、姓も『主』さんなのね……汗 まあ、もとより…
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