もふもふたちと、かくれんぼ!②
次はお風呂場に行き、洗濯機を開けると。
「あ、ちゃとにゃんみーっけ!」
洗濯機の中には、ちゃとにゃんがいた。
「くそー!見つかってしまったのにゃー!」
と、ちゃとにゃんを抱き上げると、悔しそうに手足をじたばたさせた。
「さーて…後はスネービーだけか…って、何でみんなさっきから笑ってるの?」
何故かぬいぐるみたちが、さっきからずっと私の後ろでクスクス笑ったりにやにやしている。
「いいえ、なんでもないでしゅよ」
「…そう?」
疑問に思いながらも、スネービーを探す。けど、家のあちこちを探しても、スネービーが見つからない。ベランダも見てみたけど、スネービーはどこにもいない。
「えー!スネービーどこに隠れてるのー!?」
それから30分程かけて探してみても、スネービーが見つからない。
「え~?もしかしてお外に行った?」
「それはないでしゅよ、ママ」
「?くまくまはスネービーがどこに隠れてるか知ってるの?」
「はい、さっきからずっとママの傍で隠れてましゅよ」
「え?私の傍に??」
と、くまくまに言われて辺りを見回してみるが、スネービーはどこにもいない。
「どうします?降参しますか?」
と、柴田さんがにやにやしながら言う。
「だからなんで、みんなニヤニヤしてるの?て言うかもうムリ~わからない!降参します!スネービーどこー?!」
と、私が降参したことを大声で伝えると、私の後ろからぽてっと何か落ちる音がしたのと同時に、洋服が少し軽くなった気がした。後ろを振り向くとそこには…
「スネービー!?どこに隠れてたの!?」
私のすぐ後ろは壁しかない。となるとスネービーはどこに隠れてたのか。
「わたしは最初からずっと、ママさんのお洋服の裾に噛みついてぶら下がっていたんですよ」
と、スネービーがクスクス笑いながら言った。
「ええ!?そ、そうだったの!?あ!だから洋服がなんだか重いような~って感じてたのか!あれ、スネービーがぶら下がってたからなんだね!」
と、私が言うと、ぬいぐるみたちはケタケタと笑う。
「も~ママ、全然気づかないからおかしくておかしくて…」
と、くまくま。
「鈍感にもほどがありますよ。普通気づきますよ」
と、柴田さん。
「そんなママンもかわいいけどね♡」
と、うさろん。
「母上の負けなのにゃ~!」
と、ちゃとにゃん。
「ふふふ、勝てるとは思いませんでした」
と、スネービー。
「くそ~やられた~!」
と、私は悔しそうにした後、ぬいぐるみたちと声をあげて笑う。
かくれんぼは負けちゃったけど、でもまあ楽しいしいっか。