もふもふたちの性別は?①
「はーい!今日はバレンタインデーなので、みんなに私特製のミニミニあいらぶゆーハートクッションをプレゼント~♪」
と、私はバレンタインということで、手作りの小さなハートのクッションをぬいぐるみたちに1個ずつプレゼントする。
「わーい!ママありがとうございましゅ!」
「やば、めっちゃかわわ!ママンてば器用~♪」
「ありがと♡」
すると、柴田さんが。
「そう言えばバレンタインデーって、ここ日本では確か、女性から意中の相手にチョコレートを贈る日だったような…。僕たちにプレゼントして下さるのはありがたいですが、あなたの恋人にプレゼントはしました?といいますか、あなた恋人はいるんで─…」
「柴田さ~ん♡そのクッションいらないなら没収しようかな~あはは♡」
「あ…いえ、要ります。すみませんでした」
「ていうか、恋人なんかいらないもーん!だって、可愛いあんたたちがいるんだもん!」
私はそう言いながら、ぬいぐるみたちをまとめて抱きしめ、もふもふぎゅっぎゅ♪をした。するとぬいぐるみたちは、きゃっきゃと嬉しそうにはしゃいだ。
「てかさ、今さらなんだけど…あんたたちぬいぐるみって性別とかってあるの?」
私がぬいぐるみたちに聴くと、ぬいぐるみたちは顔を見合わせた。
「う~ん…特に性別とかはないでしゅね。ただ、ボクたちを見ててわかるように、みんなそれぞれ話し方や仕草が違いましゅからね。それは、ぬいぐるみの持ち主さんでも変わってきますし、でもだからと言って、持ち主さんに似るわけではないでしゅからね~…人間さんたちで言う『十人十色』っていうやつでしゅかね。おんなじようなぬいぐるみでも、ひとつひとつに個性があるといいましゅか」
と、くまくまが腕組をしながら言う。
「ふーん、そうなんだ」
「あでも、アニメとかキャラクターとして性別が決まってるぬいぐるみもいましゅからね。プ○さんとかミ○キーマウスでしたら、キャラクターとしては『オス』でしゅし」
「ふーん~なるほどね。じゃあ、くまくまはもともとのキャラ設定とかある?」
「いえ、ないでしゅけど、ボクとしては男の子なのなか~と」
「そうだね『でしゅ』『ましゅ』は私の小さい頃の話し方がうつったままって感じだけど、それ以外の雰囲気は男の子っぽいもんね。で、柴田さんも男の子…かな?」
「ええ!?僕は男の子というか、男の人…大人の男性でしょ…」
「はいはーい。で、スネービーは落ち着いた大人のお姉さんって感じかな?」
「わ、わたしですか!?ど、どうなんですかね。でも、大人のお姉さん…嬉しいです」
スネービーはにほっと、照れたように笑う。
「ちゃとにゃんは、やんちゃな男の子だよねー」
「我輩はやんちゃな男の子にゃー!」
と、ちゃとにゃんはぴょんぴょん跳ねながら嬉しそうにそう言う。
「…で、うさろんは~…ギャルな女の子って感じかな~?」
と、私が言う。するとうさろんは、目をキョロキョロと踊らせた。
「うさろん?」
「あの…ね、うさろんもともとは、アニメ?のキャラクターでさ。その~…本当っていうか、そのキャラクターの名前があるんだ」
「え!?そうなの!?知らなかった!?で、なんて名前なの?」
「……リアム」
「…え?」
「リアムって名前で…『男の子』キャラなんだ」
え…
「「「「えええええええええええ!!!!?」」」」
私とぬいぐるみたちは、驚いて同時に声をあげた。