もふもふたちが…おっきくなっちゃった!?①
『ママ~どこにいるんでしゅか~?』
遠くから、くまくまの声が聞こえてくる。
『くまくま~私はここにいるよ~?』
私の周りには高くそびえた壁が佇んでいて。くまくまの声は、その壁の向こう側から聞こえてくるようだ。壁の向こう側…というか、壁の上…かな?なんか、高いところから声が降ってくる感じ。
すると。
『ママ~ンどこぉ~?』
『マ…何処に行ったんですかー?』
『母上~!どこにいるにゃ~?』
『ママさーん、もう一度お返事してくださーい!』
周りから他のぬいぐるみたちの声が聞こえてきた。くまくま以外のぬいぐるみたちの声も、やはり高くそびえた壁の上から聞こえてくる感じ。
『みんなー!私はここにいるよー!!』
私は高くそびえた壁に向かって、大声でそう言った。すると──
ユラァ……
私の周りの壁が、突然動き出し。
ズシーーーン!!!
そのそびえ立つ壁が動き出すと、地震のように大きく揺れ出した。
『わ!わわわ!な、なに!?』
大きな揺れに転びそうになりながらも、何とか立っていると。
『あれ?ママ…でしゅか?』
動く壁から、くまくまの声がして。見上げるとそこには…大きなクマのぬいぐるみが─くまくまが、いた。