もふもふたちが看病する。③
「さあ、次はこのひえひえのものを額に貼るのですよね。それは僕がやりましょう!」
と、柴田さんが冷○ピタを袋から取り出して、透明のフィルムを剥がすと。
「ちょっと待つのにゃ!我輩が母上の額にぺったんするのにゃ!」
「はあ!?僕が先に手に取ったんですから、僕がやります!」
「いーや!我輩がぺったんするのにゃ!」
と、何故か柴田さんとちゃとにゃんが冷え○タを奪い合い始めた。
「も~…そんなことでケンカしないの!てか、○えピタそんなに引っ張ったら伸びるー!」
と、私が言っても2人は聞かずに、冷えピ○をぎーっと引っ張りあう。すると。
「…わかりました、わたしがママさんの額に貼ります。柴田さんとちゃとにゃんさん、すみませんけどそのひえひえのものをわたしに渡してください」
と、スネービーが2人に言うと。
「スネービーさんは引っ込んでてください!」
「これは我輩がぜーったいぺったんするのにゃ!」
と、柴田さんとちゃとにゃんが言うと。
「…じゃあ、いい加減そんなことでケンカするのを止めてもらっていいですか?誰でもいいから早く、ママさんにそのひえひえのものを貼ってください。それとも…まだケンカするのでしたら…………」
目を尖らせ、スネービーは二枚舌をちろちろと揺らした。スネービーが、ぶちギレかけていた。
「「あ…はい。すみませんでした…」」
柴田さんとちゃとにゃんは、体をカタカタと震わせながら、冷えピタ○をスネービーに渡した。
「はい、ママさん!ちょっと伸びちゃったけど、ひえひえのものを額にどうぞ」
「あ…うん、ありがとう」
と、スネービーはさっきの殺気漂うオーラを消し、にこにこと微笑みながら、尻尾を使って私の額に○えピタをぺたりと貼った。
蛇に睨まれた蛙…ならぬ、蛇に睨まれたいぬとねこのぬいぐるみの2人は、しばらくその場で固まっていた。




