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もふもふもふもふふっ!! ~ ぬいぐるみのいるせいかつ ~  作者: 徳田タクト卍
☆ぬいぐるみたちと、もふもふでふわやかな日常☆
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もふもふたちのかわいい応援。




 ピーピーピーピーピー……



 ぬいぐるみたちと遊んでいると、洗濯機が止まる音が聴こえてきた。


「さぁて、洗濯物を干しますか」


 と、私が洗濯機の方へ向かうと、後ろからぬいぐるみたちがぽぴゅぽぴゅとついてくる。洗濯かごに洗濯した洋服をどかどかと入れると、洗濯かごを持ってベランダに行く。


「や~、今日はほんといい天気だね~!」


 天上いっぱいに広がる空色。その空色には、煙のような薄い雲があちらこちらに散らばるようにして浮かんでいた。

 夏の刺すような太陽とは違い、秋のおだやかなあたたかさが降り注ぐ。


「……もう秋かぁ」


 ベランダの手すりに腕を組むようにして凭れながら、ぼんやりと空を見上げる。すると、ぬいぐるみたちも私の真似をするかのように、ベランダの手すりにぶら下がり、空を見上げた。


「ほんと、いいお天気でしゅね~」


 と、くまくまが言った。


「ね~。なんかまた、眠くなってきたなぁ~……」


 私がそう言いながら、瞼を瞑ると。


「……こんなところで眠ったらダメですからね。風邪引きますよ」


 と、柴田さんが言う。


「はは、さすがの私も立って寝ないよ。ん~……さぁて!洗濯物を干していきますかっ!」


 しばし、ぬいぐるみたちと秋をぼんやりと感じると、背伸びをし、私は洗濯物を干し始めた。


「ボクたちもママのお手伝いをしたいのでしゅがね~……手伝えなくてしゅみましぇん」

「まあ、濡れた洗濯物はあんたたちには重たいし、綿が水吸っちゃうからね。でも、その気持ちだけで嬉しいよ。ありがと」

「んじゃあ、ママンが洗濯物を干している間、うさろんが応援するヨ♪」


 と、うさろんが言うと。


「あ、それいいでしゅね!ボクもしましゅ」

「あ……ではわたしも……」

「我輩も母上の応援をするにゃ!」

「仕方ないですね、僕もママ……おほん!あなたのことを応援してあげましょう」


 そう言ってぬいぐるみたちは、ベランダの手すりから私の肩や頭にぴょんこぴょんこと飛び乗ってきて。


「フレーッフレーッマーマっ!ガンバレガンバレマーマッ!」

「ガンバ~ママン♪」

「マ……頑張ってください」

「頑張るのにゃ~!!」

「がっ……頑張ってください、ママさん」


 と、応援を始めた。


 正直ちょっとお邪魔かな~……と思いつつ、でもそれよりも愛しさが強く。今すぐにでも、みんなをもふもふぎゅっぎゅと抱きしめたくなった。


 少し肌寒さを感じる心地よい風が、洗いたての洗濯物を泳がせる。


 心地よい陽気の下、ぬいぐるみたちにかわいらしい応援をされながら洗濯物を干す。


 そんな、ある日のおだやかな休日のこと。






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