裸の二人
僕たちは、裸のまま狭いベッドの上で、横になった。
僕の分身は、大役を果たし、安心したように皮を冠って、眠りについていた。
僕は、まどかの髪を手で撫でながら
「シーツ、汚しちゃったね……」と、意味のないつぶやきをした。
「いいよ、ママには、『突然生理になった』って言うから……」
「でも、よかった。血が出て……」まどかが言った。
その言葉の意味が僕には分からず「えっ!?どうして?」と訊ねた。
「だって、雑誌とか見てたら、初めてでも、血の出ない子もいるって……もし、血が出なかったら、私、初めてじゃないと、ケンジ君に疑われちゃうもん……」
この時から、まどかは、僕のことを『ケンちゃん』ではなく『ケンジ君』と呼ぶことも多くなった。
「いいよ、そんなこと。まどかが、僕に許してくれたってことは同じなんだから、別に初めてでなくても……」
その僕の言葉を聞いて「ダメ!まどかの初めての男は、ケンジ君でなきゃ……」
と言った。
僕は、そのまどかの言葉を聞いて、感激し「ありがとう、まどか」と言って、なでていた髪に口づけをした。甘い、いい香りがした。
その、いい香りのするまどかの黒髪を、横になったまま、僕はずっと撫でつつけた。まどかは、気持ちよさそうに、僕の胸に顔をつけたままじっとしていた。
しばらく、そのまま二人でベッドに横になっていると、「ケンジ君、お腹すいたでしょ?」と、笑って、僕の顔を見上げた。
先ほどから、僕の腹は『グルグル』と鳴き始めていた。
僕は、そのまどかの問いかけに、素直に「うん」と答えた。




