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僕の性日記Ⅱ  作者: 水野 流
Ⅲ章 いじめ
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送り届けて


まどかの家へ着き、玄関の呼び鈴を押した。中から出て来たおばさんは、いつもと違う様子に「どうしたの、みんな……?」と言った。

僕は、玄関先で、先ほどあったことを簡単におばさんに伝えた。先生が、『明日、事情を説明しに来る』と言っていたことも。



その、僕の話を聞いたおばさんは、驚き「まどかちゃん、大丈夫だった?」とまどかに訊ねていた。まどかは、その言葉にうつむいたまま、『コクリ』と頷いた。


「みなさん、ありがとうね……ささ中に入って」と、おばさんは僕たちを家の中に誘った。


しかし、美香と丸山君は「私たち、家が遠いんで……」と言って、そのまま上には上がらず、玄関先で帰った。


結局、僕だけが中に入り、いつものソファーに腰かけた。

まどかも、僕の前のソファーに座った。急ぎのアイスコーヒーを持ったおばさんも部屋に入って来た。


そして、先ほどあった話を詳しくおばさんに話した。

その間、まどかは一言もしゃべらず、ずっと下を向いていた。



「あいつら、僕とまどかの名前、知っていたから、ウチの高校の誰かが、あいつらにまどかに嫌がらせするように言ったに違いないんだ……」と、夏未の個人名は伏せて、先生に言ったと同じ事を、おばさんにも言った。


ずっと黙って僕の話を聞いていたおばさんは、その僕の推測を聞いて「でも、それが、まどかちゃんをいじめてる子だとは、分からないんでしょ?」と言った。


そんな、話を続けていると、知らぬ間に夜の8時を過ぎていた。


それに気づいたおばさんが「あら、もうこんな時間、ケンジ君、早くお家に帰らないと、お母さんが心配するわ」と言った。


そのおばさんの言葉で、ソファーを立ち上がった僕は「明日の朝も、迎えに来るから。朝も、一緒に学校行こう」とまどかを誘った。


その僕の誘いで、その時初めてまどかが口を開いた。「私、もう、あんな学校行きたくない……」今まで、気丈にいじめに耐えていたまどかの初めての弱気な発言だった。


その、まどかの言葉に僕もおばさんもしばらくかける言葉がなかった。



「そんなこと言わず……俺がまどかのこと守るから……絶対に守るから……だから、明日も学校行こう」


その僕のかけた言葉に、まどかは涙の流れる瞳で僕を見つめ「本当?本当にケンちゃんが私を守ってくれるの?」と聞いた。


僕は、おばさんの顔色を気にしながら、小さく「うん」とだけ答えた。


おばさんがそんな僕たちの会話を、複雑な表情で聞いていた。


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