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僕の性日記Ⅱ  作者: 水野 流
Ⅲ章 いじめ
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登校日


夏休みも、後半に入り、僕たちは夏休みの登校日に、久しぶりに学校へ行った。


みんな、真っ黒に日焼けをし、めいめいに、夏休みに行った旅行のお土産などを交換していた。


夏未の周りは、相変わらず、取り巻きの女子たちが、たむろして「キャッキャ」と言っていた。


そんな中、まどかが教室に入って来た。


入り口で誰に言うでもなく「おはよう!」と大きな声で言って自分の席に着いた。


夏未の周りにいた女子たちが、その大きな声に一斉にまどかの方を見たが、すぐに目をそらし黙っていた。そして、ヒソヒソ話を始めた。


まどかは、そんな様子は、一切気にもとめず自分の鞄から本を取り出すと、それを読み始めた。


まどかは、明らかに、夏休み前とは変わっていた。


僕は、そんなまどかの様子が嬉しくなり、自分の席から、手を上げて「まどか、おはよう」と大声であいさつした。


その声に驚いたみんなが、今度は一斉に僕の方を見た。

まどかも、驚いて、本を読んでいた顔を上げ、僕の方を見た。


そして、にっこり微笑み「おはよう」と返してくれた。


その様子を見ていた、夏未の一群が、またみんなで顔を近づけ、ヒソヒソ話を再開した。


まどかは、そんな夏未たちの様子を一切気にしなくなっていた。不安げでおどおどしていた様子も、一切なくなっていた。

僕は、そんなまどかの様子を見て、中村先生の言った「時間が解決するのを待ってみよう」と言った選択肢も「まんざら、間違いでなかったのかも……?」と少し、安心した。

少なくとも、夏休みが終わり、2学期になるまではそう思っていた。



その日は、夏未たちのいじめも目立ったものはなく、あえて言えば、まどかのことはまったく無視して、まどかの近くで女子同士が嬉しそうに旅行の土産を交換していたことぐらいが、唯一まどかへの嫌がらせだったのかと思えた。

しかし、まどかは、そんな様子には一切気を取られることはなく、マイペースで、淡々と自分のことをしていた。



その日の終わり、僕はまた中村先生に呼ばれた。

「今日のまどかと夏未の様子はどうだった?」

そう先生に聞かれ「夏未たちは相変わらずだけど、まどかは、明るさを取り戻し、夏未たちの嫌がらせを気にすることなく堂々としてました。まどかが、昔のように元気になってくれてたのは、僕もうれしかったです」と答えた。


「そうか、それなら、まーよかった。このまま、残りの時間で、夏未の方も変わってくれるといいんだがな……」先生は言った。僕も同感だった。


しかし、そんな僕たちの願いも、休み明けには簡単に打ち砕かれることになることを、その時は知る由もなかった。


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