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僕の性日記Ⅱ  作者: 水野 流
Ⅲ章 いじめ
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手作りのクッキー

 

次の日、学校へ行くと、宮本さんのところに、高木がり、何かヒソヒソと話をしていた。宮本さんは、その高木の話を黙って聞いていた。


まどかが、教室に入って来た。「おはよう」まどかは昨日と同様に、誰にというのでなく、教室にいるみんなに挨拶をした。

そんな、まどかの挨拶を、そこにいた女子全員が無視をした。宮本さんだけ、昨日と同じように、挨拶を返そうとしたが、それを、横に立っていた高木がさえぎった。


結局、まどかは、僕と数人の男子の「おはよう」という言葉だけ受けて、静かに自分の席に着いた。



弁当の時間も昨日と同じく、女子はまどかのところには行かず、その日は、宮本さんも自分の席で一人で食べていた。


弁当を食べ終わると、まどかは、袋を持って、夏未のところに行き、袋から小いさな透明のビニール袋に入ったクッキーを取り出して夏未に差し出した。

「これ、昨日、私が焼いたんだけど、よかったら食べて……」


夏未は、初め、そのまどかの言葉を無視していたが、いつまでもまどかが手を差し出したままだったので、根負けしたのか「いらな~い」と一言だけ言って、そっぽを向いた。


仕方なく、まどかは、その前の女子のところにも行って、「よかったら食べて」と言っていた。

「私、今ダイエット中だから……」とか「甘いもの苦手だから……」と言って、女子の全員が断っていた。


最後に、気づかいの宮本さんのところに行き、「どう?」と言ってクッキーを差し出した。


宮本さんが「ありがとう」と言って、手を伸ばそうとした時、夏未が「いいのかな~?学校にお菓子なんか持って来て」と宮本さんを威圧するような大きな声で言った。


その声を聞いて、クッキーを受け取ろうとしていた宮本さんは、その手を引っ込め「やっぱ、私もいいわ……まどか、ごめん」と言った。


まどかは、誰も受け取らなかったクッキーの入った袋を持って、静かに自分の席に戻った。


そんな様子を、宮本さんは振り向き、心配そうに見ていた。



皆が黙り込み、重苦しい雰囲気が教室全体を包んだ。



そんな、皆が沈黙する中、下を向いたままのまどかが、いたたまれなくなり、「まどか、そのクッキー、一つ俺にくれよ」と言って、まどかのところに行った。


その僕の行動を見て、まどかがいじめられるきっかけを作った丸山君も「俺にもちょうだい」と言ってまどかのところにやって来た。


「俺にも」「俺にも」

まどかの周りには男子の輪ができた。



そんな様子を見て、夏未は「あああ、いいな~男に大事にされる女は……私もオッパイ見せたり、おへそ見せたりしようかしら……」と皆に聞こえるように言った。

まどかが、びっくりしたように、下に向けていた顔を上げ、夏未の方を見た。


夏未の大きな声のつぶやきを聞いた女子たちは「ははははは……」と大笑いをした。

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