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僕の性日記Ⅱ  作者: 水野 流
Ⅲ章 いじめ
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まどかへのいじめ


次の日、僕が登校すると、女子数人がすでに来ており、宮本さん以外の全員が夏未のところに集まって、ヒソヒソ話をしていた。


その中には、ウチの中学だった高木よし江もいた。

彼女は、「あの子さ、中学の時にも数人の男子たちから告白されて、いい気になってたんだから……そういえば、スケベなバカな男子がいて、その子に胸も見せたんだって……おへそ見たっていう男子もいるのよ……」

そう言って、僕の方を見た。かなり、事実がひん曲げられ、マイナスな情報だけが誇張されて、まどかをこき下ろす内容の話となっていた。


「うわー、ほんとう?いやらしい」そこにいた女子全員がその話を鵜吞みにし、まどかの誤った印象に大騒ぎをしていた。その中心にいる夏未が『ニヤリ』とほくそ笑んだ。



そんなところに、まどかが「おはよう」と言って、教室に入って来た。

女子の一群から離れて自分の席に座っていた宮本さんと、入り口近くにいた男子だけは、「おはよう」とあいさつを返したが、夏未の周りに集まっていた女子は『チラッ』と彼女の方を見ただけで、挨拶を返す者はいなかった。


まどかは、その昨日までとは違う彼女たちの様子に、違和感を感じたようで、そのまま、何も言わず、自分の席に着いた。


夏未の周りに集まっていた女子は、また、夏未の方に視線を戻し、ヒソヒソ話を続けた。


まどかは、そんな女子の様子を気にしないよう、自分の席で、教科書を開き、黙ってそれを眺めていた。


僕はその時、まどかのところに行く勇気を持ち合わせてはいなかった。



昼休みになっても、その状況は好転せず、むしろ、ますます悪くなっているように思えた。


昨日までは、何人かの女子がまどかのところに行って『ワイワイ』話しながら、お昼の弁当を食べていたが、その日は、唯一、気づかいの宮本さんがまどかのところに行って、弁当を一緒に食べているだけだった。


弁当が終わると、夏未が「体育館行って、ドッジボールしよう」と女子を誘っていた。


まどかが、夏未のところに行き「須藤さん、私も行っていい?」と聞いた。


そのまどかの問いかけに、夏未は答えることなく「みんな、行こ、行こ」と言って、皆を引き連れて、教室を出て言った。


まどかだけが、一人、ぽつんと教室に残された。

気づかいの宮本さんが、まどかのところに行き、「まどかちゃん、私と、宝塚の話しよ」とまどかに言っていた。宮本さんは、宝塚の熱狂的なファンだった。


まどかは、そんな宮本さんの誘いに「うん」と小さく言っただけで、ずっとうつむいていた。


そんな、まどかの様子を、そこにいた僕も含めた男子全員が、どうすることもできず、ただ、『モヤモヤ』とした気持ちのまま見ていた。


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