113/146
ダメ男
そんなことがあって、しばらく、家が完成するまでは、そこで、僕はまどかとの愛を楽しんだ。
家の電気も、すでに引かれており、大工さんが帰る時に、ブレーカーを落としているだけだということにも気づいた。
トイレの出来上がったのを機に、僕は、新しい家の部屋で、先に一人で勉強すると言って、机とベッドを運び込んだ。
古い家で、晩飯とお風呂を済ませると、そそくさと新しい家に行き、まどかが、夜中に自分の部屋を抜け出してくるのを待つという生活が、高校3年の春に、新しい家が完成するまで続いた。
まどかと、そんなことを続けながらも、優柔不断な僕は、再開したまどかの母親との関係も断ち切ることができず、ずるずると、危険な二股行為を続けた。結局、その先に必ず待ち受けているであろう不孝などには考えも及ばず、ただただ、その場の快楽におぼれることに没頭した。
まどかもおばさんも、先に僕のことを疑って、軽くそれが否定されていたためか、特に僕の裏切り行為に気付く気配はなかった。
僕もまどかもおばさんも、その時は三人ともが間違いなく幸せを感じていた。
そんな、幸せな日々が永遠に続くと、僕が浮かれていた高3の夏休みに、僕たちの不幸の始まりとなる、ある事件が起こった。




