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四十一、 逆転者エックス

 何も無い空間から鎖は現れる。鎖は一本に限らず幾つもの鎖が現れる。鎖の尖端はリリス目掛けて進んでいく。

 リリスは身軽に鎖をいなしながらセイカの懐へ入って銛を穿つ。セイカの横をすり抜け、服の一部が持ってかれた。


「ギョッ!──あんた、まさか裸?」


 リリスもセイカも距離を置いた。


「そうだよ。それがどうしたの?」

 セイカは着ていたフード付きのマントを脱ぎさった。服となるものを何一つ着ていないセイカ。

「毎日毎日縛られているのなんて嫌じゃん!もっとフリーダムにしないとー!」


 いや!フリーダム過ぎるでしょ!?

 見ているリリスの方が赤面してしまいそうな程だ。


 しかしながら、裸でも服を着ていても倒すのには変わらない。服を着てない方が負傷(ダメージ)率も多いのでは?

 毒の霧を吹いてセイカの周りに毒霧を舞わせた。


 目の前に広がる霧の中は何も見えない。

 これでそのまま負傷(ダメージ)を受けて殺られて欲しい。そう願い立ち止まっていた。



 霧の中から鎖が飛んでくる。

 鎖がリリスを締め付けた。それも一本ではなく幾数もの鎖がリリスを封じ込めた。縛られたリリスは地面に転がった。


 霧から現れる裸体の女。

「残ねーん!うちは金(光)属性の(チェーン)。水属性における毒なんて効かないよ?知ってる?鋼に普遍的な毒は全く効かないんだよ?」


 霧は消えた。

 倒れているリリスは鎖によって身動きが出来ない。


 そんなリリスをセイカは踏みつける。

 こんな所では負けられない。霧を出すために息を吸った。



 が……

 鎖が強く縛り、能力の発動を封じられた。


「危ない危ない。霧を発動されるとオーラをよめなくなるしめんどくさいんだよねー。とりま、オーラをよんで攻撃を先読みして攻撃はさせないよー。」


 何も出来ない────

 この変態…滅茶苦茶強い!!




「あーらら、誰か来ちゃった!多分、男かなー?刺激が強すぎるだろうし隠さなきゃねー。」



 セイカの周りに二本の鎖が現れる。その鎖はセイカの胸と腰に巻き付いていく。鎖が完全に巻かれた時には大事な部分は隠されていた。


 階段を降りる音───

 リリスは階段の方向を見た。


 軽い足取りで降りてくる日野の姿。

 助かった。日野ならセイカ(こいつ)に勝てる!!


「ん?また子ども?良い子は帰ろうねー!!」


 セイカは容赦なく幾数もの鎖を空間に漂わせ、鎖が日野を襲う。その攻撃を日野は丁寧に避けていった。

 そして、日野は斧を振り投げた。

 斧は回転しながらセイカに向かう。セイカは上高くに召喚した鎖に掴まり、その鎖を上昇させて自身も上へと上がっていく。それにより斧を避けた。


 斧はリリスの上側で進まなくなる。戻っていくのでもなく、その場所で回転し続ける。

 その斧から焰が大きくなっていき、炎の台風が起きた。炎が回転して渦を巻く。その渦の中にリリスがいた。


「これが僕の新たな技『太陽(プロミネンス)(フレア)』。全ての金(光)属性を無効化したり操作を変化させさせたりするんだよーー!」


 一部の鎖の操作が不自由となり意味の無い方向へと進んでいく。また、それ以外の鎖は消えていた。

 強烈な磁場が鎖を自由に操作させれないようにした。


 炎の渦が消えると、その渦の中には自由となったリリスの姿があった。



「形勢逆転───ね!」



 突撃するリリス。それをさせまいと鎖を繰り出すが操作が上手く出来ず、リリスを通してしまう。

 銛がセイカを貫いた。

 セイカは後ろに跳んで体制を整えようとした。けれども、日野が斧を構える。

 逃げるも攻めるも出来ない────


「あちゃぁ……うちの白旗(まけ)だー!あーあ、負けちゃったー!」



 セイカは笑いながら周りをむやみやたらに歩いていた。





 そして、時は少し遡り……

 カイルと日野は呆気なく暗部(アサシン)にトドメをさそうとしていた。その時に後ろから話しかけられた。

「それでやめたらどうだ?もう暗部(アサシン)の完敗だ!」

 その反逆者(スレイヤー)は初めからフードを被ってはいなかった。


 見た目、結構歳はとっている男の人だ。


 カイルには見覚えがあった。

 日野はリリスの状況が気になり道を戻っていった。


 カイルはその男に話しかけた。

「もしかして、ムーバー先生か?」



 勇者になるために通う育成所。その時俺を教えてくれた先生の内の一人。

「ムーバーだが、もう先生ではない。今は反逆者(スレイヤー)だよ!」

 しかし何故……。勇者の先生ともあろう方が勇者に抵抗する反逆者(スレイヤー)になっているのか?


「火入君だよね?君は知るべきだよ。──この世界の空白について」





 私の重力は簡単に避けられる。オーラをよんでいるのだろう。それに、レベルの違う身体能力によって簡単に避けてくれる。


 しかし、、、

  サポートに徹すれば──



 重力や銃でエックスの動きを止め、そこをカルトが攻撃する。カルトとエックスの剣が交わる。ギシギシと剣と剣が重なり動かない。お互いすぐに後ろに一歩下がることで、次への攻撃に繋げる準備をする。


「流石の連携──だが、そこからサポート要因がいなくなればどうなるのかな?」


 エックスは片手でカルトの肩に手を乗せ回転した。そのまま着地するのと同時に私の目の前へと翔んで来た。

 エックスは素早い動きで思いっきり剣を縦に振る。


 私は重火力銃(ヘヴィランチャー)を盾にして防いだ。

 エックスは今度は剣を私の武器に当てながら、先程のように回った。そして、着地の瞬間に足を百八十度切り返し横に回転するのと同時に剣を振る。



  剣は私を横に 貫いた ────





「──カルト、支えて!!」


 こんなもんでは私は殺られない!

 私は片手で勇者の腕を掴む。掴んだ手には剣を持っている。これで攻撃も防げる。

 さらに、掴んで逃がさない。その間に、片手で銃の引金を引く。カルトに支えて貰っているお陰で片手でも引ける。


 エックスは片手の剣をもう片方の手に投げて入れ替えた。

 剣による連続攻撃を受ける。私はその攻撃を耐えながら硬い引金を引く。


 この銃は強い衝撃を喰らうと最終手段のダイヤルとなるようだ。私はそうかな?と思い、今さっき一か八かで試してみた。結果、その通りで私はその一撃を放つためにエックスの手を掴んだのだ。大きな負傷(ダメージ)を覚悟して。



 強烈なレーザーがエックスを襲う。

 エックスは剣を盾にしてレーザーの負傷(ダメージ)を弱めた。が、レーザーの威力は強くエックスは外へと飛ばされた。


 そこで、トドメの一撃をさす────!!



 外に飛び出たエックスに巨大な拳が襲う。



  ゴーレムの最大威力の攻撃がエックスを吹き飛ばした。





 作戦会議の時───

 「ゴーレムの巨大化で一番の効果を発揮させるためには城内にいない方がいい。巨大化で壊しちゃったら後が大変だからね。だから、ゴーレムには最初一緒についてきて貰うけど、必要があると感じたら外で待機して貰っていい?」と月華様に言われた。

 我の能力を最大限に活かすには外に出るしかなかった。そのタイミングを測ることが大事だと感じていた。

 いざ戦闘が始まり、我は都合良く外へと飛ばされたので、それをキッカケに巨大化して待機した。


 外に出てくるエックスに攻撃するために────




 城と同じぐらいの巨体な身体を持つゴーレムの懇親の一撃。エックスは再び私達のいる部屋へと飛ばされて戻ってきた。

 エックスは椅子に衝突し壁にぶつかった。椅子も壁もひとたまりもない。そんな中、エックスは立ち上がっていた。


「やるね……。しかし、私は火属性の能力ヒートアップ(・・・・・・)。ピンチになると能力が上昇し、さらにピンチになればなるほど強くなる。そこから付けられたもう一つのあだ名は"逆転者"。」


 私はエックスから放たれるオーラを感じた。

 悍ましい程大きなオーラだった。ここまで強いオーラは、相当ヤバイということを勘づかせる。



「なんか凄い気迫ですね……」

「これはヤバイっすわ」


 オーラを感じられないモブオやカルトも危機感を覚えていた。ましてや、オーラを感じる私はそれ以上に危機感を覚えた。



 ヤバイ、このままじゃ── "死ぬ" !!






  <未来召喚×禁術魔法>





 


 エックスは一瞬にして私達の背後へといた。私は後ろを振り向く暇もなかった。もうとっくに斬られていた。

 私もカルトもモブオも刹那にして一撃死(オーバーキル)レベルの攻撃を受けてしまった。


 時が止まったように感じる────

 これが……"死"か──────────

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