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幕間 三 , ────

物語は新たなステージへ



  魔 王 ト ソ ノ 仲 間


  王 ノ 催 シ ニ 奇 襲 ヲ カ ケ ル


  私 営 ノ 勇 者 一 網 打 尽 ニ 死 ス


  王 ニ 仕 エ ル 勇 者 モ 数 名 手 負 ス


  魔 王 ハ 新 タ ナ ル 目 的 ノ タ メ


  魔 王 城 ヲ 目 指 シ 旅 ヲ 始 メ ル







「無事集まれたか───。良かった」


 人気のない森の(ふもと)へと身を隠した魔王達。

 そしてそこに滞在してから数時間後に私は目を覚ました。


「やっと、目を覚ましたか」


 瞳に……クールなカイル、ホッとするカルト、無邪気に喜ぶ日野、ニコッとするリリスが映る。良かった皆無事だったんだ。

 そうだ、私はリリスに渡さなければいけないものがあり、そして皆に話さなければならないことがある。


「まずはリリスにはこのペンダント。奪い返してきたよ」

 私はリリスにペンダントを手渡しした。

 リリスは大切に首にかけた。


「今回の件で一番横暴な勇者らは倒せた。私には、もう一つやりたいことがあるんだけどいいかな?」

 なんだろうという目で見られている。



「私は《魔族と人間が共存する社会》を作りたいと思ってるの!着いてきてくれる?」



 一瞬の刹那───

 その後に皆の口が動き始めた。


「とっくに事件を起こした魔王の仲間なんだ。もう戻れねぇだろ!?」

「うん、いいよーー!楽しければ何でもいいーー!!」

「勿論、月華ちゃんに着いていくっすよ」

「リリスには戻る場所ないしね。それに、一緒にいたいから」


「ありがとう。みんな!!」


 みんなは私に着いてきてくれるようだ。思わず顔が綻ぶ。



「まずは、《魔王城》へと行こうと思う。その間にある歪んだ勇者は今まで通り()()()いこうと思う。」


 目指すは魔王城────


 魔王城なら勇者が近付きにくいし、開拓するならそこが一番良いと感じている。


「旅か……。まず俺らは町の協力は得られにくいはずだ。最悪、王が指名手配とかされると完全にやばい。だから、まずは野宿出来るような物を揃えよう。」

「そうね───後、私、武器を失ったから武器が欲しいかも」

「僕もーー!折角の斧もなくなったーー」

 首を縦に降って同意する日野。

「なら、俺のオススメの武器屋が魔王城に続く道の途中の町にある。それも、最初に通る町だ。先にそこに寄ろう。」



 私達の次なる目的地への旅。グズグスはしていられない。


「ねぇ、そこにある石碑、何だろう」


 リリスの指差す場所には小さな石碑が埋まっている。少し気になって近くに行って覗いてみると、四方向全体に何かが刻まれている。




  空 白 ノ 歴 史 ヲ


  是 ニ 示 ス


  六 ツ ノ 石 碑


  ソ ノ 一 ツ 是 ナ リ




 これが真正面に刻まれた文字だった。

「空白の歴史────?」

「何なんっすかね?」

 私は意味が分からず、次の文字へと進む。右に回ると次の文字に進むことが分かった。

 私は見て周りついに一周した。




  魔 王 ノ 名 ハ


  佐 藤 曜 助


  魔 族 デ ア ル ガ


  元 人 間 ラ シ イ



  魔 王 ハ 此 ノ 地 ニ


  知 恵 ヲ 与 エ


  魔 族 ト 人 間 ノ


  希 望 ト ナ ル



  魔 族 ノ 王 ト ナ ル 魔 王


  魔 族 ノ ミ ナ ラ ズ


  人 間 モ 慕 イ 始 メ ル


  人 ノ 王 是 ヲ 憎 ム




「何だろう、コレ……。魔王は転生者だった?」

「この世界の真実を知らせるものなのだろうか」

「多分、残る五つを見ないとこれだけじゃ分からないね」


 そう、未だに謎だ。

 これが何の意図で何を伝えるものなのか……



「そんな深く考える必要あるの?僕は早く旅したいな!!」

「そうね────」



 私達はその石碑を置いて麓を降りていった。

リリス後日談


「あっ、そうだカルトに話すことがあったんだ」

「何っすか?」

「神宮城での勝負の時に何でリリスを置いて逃げたのかなぁ?」


 リリスはカルトを責める。


「いやぁ、そりゃあ、自分の生命の方が大事っていうか、、、っというか光のレーザー送って助けたんだからいいじゃないっすか?」

「まあ、手鏡があそこで使……ん?何であの時手鏡を!?」


「そりゃあ、こうなることを予想して逃げれるように渡してたんっすよ」


 その言葉を聞いてギラリとリリスは睨んだ。

「やっぱり、そうだったんだぁ……。リリスを置いて逃げようとあの時から考えていたなんて」

「いや、今の言葉はなし……にはならないっすよねぇ」



  ────リリスキッぃぃぃク



 リリスの連続キックがカルトをボコボコにする。



「ごめんなさぁぁぁぁい!!!」



リリスの後日談 end

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