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幕間 一 , ───

初めての投稿です。

よろしくお願いします。


  ム カ シ 魔 族 ノ 長 タ ル 存 在 魔 王 ガ イ タ 


  魔 王 ハ 人 々 ニ 恐 怖 ヲ 抱 カ セ タ 


  人 タ ル 最 大 ノ 敵 ハ 魔 王 デ ア リ 


  ソ ノ 退 治 ガ 求 メ ラ レ タ   

  


 魔王───

 忌々しく人を恐怖に貶める存在。


 魔族は人よりも強い力と特集能力を持っており、簡単に人を殺すことも出来た。そのためか人々は危険のある魔族を恐れた。いつ殺されるかも分からない。そんな魔族を恐れたと同時に排除した。

 魔族界隈の頂点の名称こそが魔王。そんな魔王は人における最大の敵とされた。




  魔 族 ノ 脅 威 ヲ 感 ズ ル 日 カ ラ 数 年 経 ツ


  人 ノ 中 ニ 魔 族 ニ 匹 敵 ス ル 強 サ ヲ


  手 ニ 入 レ タ 者 ガ 出 ズ


  強 キ 人 ハ 魔 族 ヲ 攻 撃 シ テ イ ッ タ


  魔 族 モ 負 ケ ズ 劣 ラ ズ 人 ニ 抵 抗 ス


  ア ル 人 ハ 死 ヲ 乗 リ 越 エ


  ヨ リ 強 キ 力 ヲ 得 タ



 人々の中に魔族の持つ強い力、特殊能力を得るものが現れた。

 その者は魔族から人々を護り、経験値を重ねていった。だが、魔族もまた足掻き両種共に多数の死者を出した。

 死者の上に立つことでより強くなっていく。その中には、魔王を退治する可能性を秘めた者もいた。




  強 キ 者 ノ 中 ニ 四 人 ノ 戦 士 ア リ ケ リ


  四 人 ノ 戦 士 ハ 争 イ ヲ 糧 ト シ テ


  強 サ ヲ 増 ス


  ソ ノ 戦 士 ハ 魔 王 ヲ 斃 シ


  人 々 ニ 平 和 ヲ 齎 シ タ


  人 々 ハ 戦 士 ヲ 勇 者 ト 称 シ


  魔 族 ノ 残 党 ヲ 殺 ス


  イ ツ シ カ 魔 族 ノ 残 党 ヲ 斃 ス 者 ヲ


  勇 者 ト 呼 ブ ヨ ウ ニ ナ ル




 強力な力を持った四人の人は、魔王を討伐するために魔王の住処へと駒を進めた。道中の魔族の抵抗も諸共せず戦いを己の強さの糧とした。

 四人は見事に魔王を(たお)し、人々に安寧をもたらした。


 その四人は"勇者"と"その仲間"と讃えられた。


 勇者は姿を消し、代わりに数多の勇者を名乗り出るものが現れる。人は残る魔族を討伐する者に「勇者」の称号を与えたのだった。





 古文書(れきししょ)を閉じた。

 この世界の歴史について書かれている。この世界"フィロソフィス"で生きるためには必要な知恵である。


 幾つかこの世界のことが書かれた本が存在するが、その中でもこの世界についてを知るのに一番手っ取り早いものが古文書(れきししょ)だと思っている。


 私は本を読むのが好きな訳ではない。実は、元々この世界の住人ではなく、別の世界から()()してきた者でこの世界の知識が疎いのだ。




 異世界転生────


 それは、数年前にふとした出来事を機に起きた。


 私が転生する前は、人間が社会秩序を軸に個人保護(プライバシー)を持って生活する世界で生きていた。争いごとはあっても、殺し合いに至ることは全くない。私は仕事に勤しみ人生を謳歌していた。いや、正確には適当に人生を歩んでいただけだった。


 毎日、家と会社の往復と(いとま)の買い物の日常を送っていた。


 そんなある日、私は車に乗って運転をしていた。信号は青だったから交差点を通過した……のに、横から信号無視の車が衝突。



  そこで意識が途絶えてしまった。




 目を覚ませば田舎のような場所にいた。目前には非現実的な生き物がいる。小動物並に小さく全身はつるんと丸みを帯びたゼリー状の物質。目はついていて意識を持って飛び跳ねている。



  正真正銘スライムだ!!



 スライムとは画面を挟んでなら見たことはあるが、実際に目にするのは初めてで、私は自らの置かれた状況に混乱するよりも先に興奮をしてしまった。


 で───

 数時間後結局混乱した。


 頭が真っ白になってパニックを起こしたが良いか悪いか何も起こらなかった。仮想(ゆめ)ではないようだ。


 私はこの状況を無理矢理飲み込む。私は異世界へと転生したのだと……




 このようにして、私の異世界生活が幕を開けた。




 初めはこの世界に慣れずに苦労した。元の生活に戻りたくて涙を流したこともあった。

 だが、この世界で友達が出きた。その友達はヒナ。気さくに接してくれて魔族との友達も多い。また、魔族のことを大事にする村の人々とも仲良くなった。

 私は苦難を乗り越えこの世界へと適応した。


 友達は魔族のことが好きだった。私も友達に連れられて魔族と楽しく触れ合った。


 その友達はこの世界について教えてくれた。

 私は友達のお陰で楽しく余生を過ごせた。あの事件が起きるまでは─────


 これ以上、振り返ることは今の私にとって出来なかった。あまりにも苦すぎて辛すぎて現実(じじつ)を受け止めきれずにいる。




 濃味(ブラック)珈琲よりも苦く、唐辛子よりも刺激的な味。再び味わうのは気が退ける。その商品を……私は二度と外に出回らないように()()()()()しまいたかった。





  人 ノ 中 ニ 何 人 カ ノ 転 生 者 ガ 現 レ ル


  ソ ノ 内 ノ 一 人 月 島 華 モ ト イ 月 華 ハ


  喪 失 サ レ シ 見 エ ザ ル 平 和 ノ タ メ


  魔 王 ト 化 ケ 勇 者 狩 リ ヲ 開 始 ス ル ニ 至 ル



 ()()(ページ)

 その頁に書かれるのは新しすぎる出来事か未来の出来事。更新する際に新たな事実がこの頁に載せられる。

 私にはその空白の頁を読むことは出来なかった。


 古文書(れきししょ)を傍らに置き戻れない行為へと路を変更し進む。忘れたくても忘れられない記憶()がその路へと後押ししてくれた。



 色を喪った瞳でこの世界に蔓延る虚ろな正義を睨み、悪喰に満ちた口から(くう)に呟く。

「やるよ!……勇者狩り─────────!!」

変更点があれば、ここに書いていきます。

・空行率を増やしました。

・前書きのことを一話としてこの前に書きます。


・友達と村の情報を付け加えました

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