6.夜の歌姫(アレクセイ視点)②
ここら辺の話でもう少し説明を挟みたかったけどグダグダしそうで断念。
現状、召喚の理由に関して、半分も説明出来てないです( ´'ω'` )
「お父様、大丈夫ですわ。レーカは〈言語スキル〉をお持ちですのでサイフェント大陸語で話せますわ。」
とりあえずの確認が終わったのか、レティが父上に報告し、少女に自己紹介を促す。
少女は、レーカと言うらしい。
どうやら先程の会話でレティと随分仲良くなったようだ。
そして、やはりと言うべきか、かなりしっかりとした自己紹介に本当はいくつなんだろうと不思議に思った。
そして、フルネームを伏せる当たりから、かなり高いレベルの教養を受けていることも伺えた。
そして、召喚の理由を聞いたかを尋ねられて知らないと言った彼女。
さっきの会話、あんなに長く何を話していたのか少し気になった。
宰相から、召喚の理由を聞いてホッとしてる。
わざわざ呼ばれたから、何かしないといけないのかと不安におびえていた姿が可愛くて守ってあげたくなった。
いや、私は幼女趣味じゃない…よな?
そして、話も終わりかと思った頃にレーカの方から質問があるという。
まさかと思ってはいたが見た目のことかな?
「私、召喚される直前までは17歳だったはずなんですけど今、ステータス確認したら7歳ってなってるんですけど、どういうことですか?不便なので元に戻してください。」
7歳なのかその見た目で…10歳若返っていたことよりもそっちの方が驚きだった。
彼女は本気で怒っているようだった。
周りの反応でさらに彼女が怒る。
「えっ!?驚く所そこなんですか!?」
うーん、レーカの世界では7歳の子供はみんなあれくらいなのかな…こっちの驚きについていけてない様だ。
「いや、レーカ…実はね」
レティが理由を話してくれた。
どうやら、我々がわざと何らかの理由で若返らせていたと思っていたらしい。
誤解が解けて納得はしてないようだったが、ここで言っても無駄だと思ったようでそれ以上聞くことは無かった。
その様子を見て、実年齢が17歳なのも納得だなと思った。
17か…どんな姿なのだろうか…。
「アレクお兄様、随分と熱心にレーカを見つめているようだけど、珍しいわね。今まで女性を避けていたお兄様が見た目が子供の異性に興味を持つなんて」
「誤解だよレティ、こういう言い方はさらなる誤解を招きそうだけど、私は女性に興味が無いわけではないよ。それに、レーカは可愛らしいし、歳も17だと言うしおかしいことではないだろう?」
「それにしては、レーカが歳を言う前から随分と熱心に見つめられていましたわ。」
「それは、彼女の仕草がとても子供には見えなかったから、初めの方から女神様のイタズラを疑っていたからだよ。実際その通りだっただろう?」
「ふーん…そういうことにしておいて差し上げますわ。」
うーん…これはまだ疑ってるな。
まあ、その内誤解も解けるだろう。
「ありがとう、ところで彼女とはどんな話をしていたんだい?会話の長さの割に彼女が何も知らないようだったけど。様子から察するに会話は弾んでいたように思ったけど。」
「初めは、言語スキルについてお教えして、それから自己紹介。次に、元の世界に帰れるのか聞かれたので、今はまだ方法が存在しないとお答えしたら、レーカがこの世界で名前で縛る魔法はあるのか、本名をフルネームで名乗っても大丈夫なのかを聞かれましたわ。」
「それで、苗字は控えると言っていたのか。やはり、随分と高度な教育を受けているようだね」
「そうですわね。しかも、神の子には基本的に名で縛る魔法は効かないと説明した上でのあの自己紹介ですわ。」
「それはそれは、是非、婚約者になってくれないだろうか…」
「お兄様、女性は使えるか使えないかで選ぶものではありませんわ。」
「もちろん分かっているさ。彼女は可愛らしいし歳も近い。前の例から考えても年齢はすぐに戻るだろうし。問題はないだろう?」
家族相手以外でこんなに笑う兄を見たのは初めてだったレティシアーナはこれから起こる未来が想像できる気がしてレーカが心配になったのだった。