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1.召喚されました

ほかの作品書いてたら書きたくなって衝動的に書きました。



学校帰りによっていた砂浜。

そこで、私は気晴らしによく歌を歌っていた。

召喚された日もそうだった。

いつもの人気(ひとけ)の無い所までついて歌おうと息をすった時だった。

足元が突然光出して、気がついたら――。







豪華な装飾の施された部屋の床の真ん中の魔法陣ぽい模様のど真ん中にいて、偉そうな格好した数人と魔法使いっぽい人達に囲まれていた。


騎士っぽい人たちもいてなかなかに人口密度の高い部屋だった。




「おぉ、成功じゃ!」



「今回の異界の神の子は姫様のようですな」



などとなんかテンプレっぽい言葉が周囲から聞こえる。

友人が言っていた異世界召喚ってやつなのだろうか…。

たしかこの後は、テンプレだと1番偉そうなあそこの人あたりが話しかけてきて勇者やら聖女やらだと言われてって感じだったはず。




はぁ…逃げたい。




「そこのもの。まずは突然の召喚をお詫びする。私はこの国の国王、ジークフリート・ヴァン・ティアステンシア。横にいるのがこの国の宰相と私の息子達と壁際に整列しているのが王国騎士団の騎士達、あとは召喚魔術陣を囲んで立っているのが王国魔術師団の者達だ。」



王国…なんだって?

後で誰かにきけるといいけど…。


にしても、テンプレ。


それにさっき確か、異界の神の子が姫だとか言ってたような…嫌な予感しかしない。



コンッコンッ。


「レティか、大丈夫そうだぞ、入れ。」



ノック音がして豪華なドレスを着た美少女が入ってきた。



「はじめまして。私、ティアステンシア王国第1王女レティシアーナ・ヴァン・ティアステンシアと申します。その顔立ちは、日本の方ですか?」



…え、今なんて?


日本?



「は、はい。」



「よかったですわ。私、日本語以外だと英語を少ししか話せませんもの。」



「あの、あなたは…?」



「私は、転生者。前世が日本人だったのです。私の言葉はあなた以外には分からないように今は日本語で話しているので安心していろいろご質問ください。それで突然ですけれど、あなたの言葉は今、〈言語スキル〉がオール言語翻訳になっているようです。周りにわかってしまうので出来そうなら日本語に切り替えていただけると私がとっても助かりますわ。私が転生者だと知られたくないんですの。できそうかしら?」


ん?言語スキル?


…あ、なんかできる気がする。



■話す言語を選択してください

・オール言語翻訳モード

・日本語モード

・サイフェント大陸語モード

etc..


あぁ、これね。

今オール翻訳モードになってる…。

えーと…日本語に切り替えて。


「レティシアーナ様、これで大丈夫ですか?」


そう聞くと、レティシアーナ様は近くにいる男の人になにか聞いているようだった。


「大丈夫ですわ、私以外には分からないようです。これで心置き無く話せますね。聞く方は切り替えなしに勝手に翻訳されるのでご安心ください。あと、呼び方はレティで結構ですわよ。元同郷ですし、お友達になれると嬉しいですわ。」


この人は、大丈夫そうかな、信用できそう。

召喚後に勝手に使えるようになっていた〈神眼〉が大丈夫だと言っている。



「はい、レティ。では、私も自己紹介しますね。私は天音(あまね) 鈴歌(れいか)です。よろしくお願いします。ところで元の世界の帰還はできるんでしょうか?」



「鈴歌さんね。鈴歌とお呼びしても?」



「はい。」



「ありがとう、鈴歌。まず先程の質問ですが鈴歌は帰りたいですか?」



元世界は私には窮屈(きゅうくつ)で息苦しかった。

異世界に召喚されたことについては怒りも悲しみもない。

むしろ、わくわくしてるくらいだ。

けど、帰りたいかと聞かれると分からなかった。


「……今はまだこっちの世界の事知らないから分からないです。けど、こっちに召喚されたことについて怒りとか悲しみとかはないです。」


「そう、実はここまで聞いておいて申し訳ないのだけど元の世界に帰る方法は今はまだ()()()()()()()のだから帰れないと考えておいた方がいいわね、ごめんなさい。」


「そう…ですか。分かりました。でも、だったらなぜ帰りたいか聞いたんですか?」


「実はね、あなたを召喚した魔方陣は()()()()()()()()()()()()()()()()召喚者を選別するよう魔法陣に組み込まれてるの。選別して、対象者の中でそういう人がいなかったら元々召喚成功しないの。これは、私が女神様から聞いた情報だからほかの人は知らないんだけどね。」



「そっか、なるほど…たしかに私はそういうことならぴったりだったのかも。あともう1つだけ質問いい?」



「大丈夫ですわ。」



「この世界には、名前で縛る魔法は存在してる?本名のフルネームは名乗らない方がいい?」



「そうねぇ…うーん…この世界では、名前で縛る魔法は存在するけど、神の子の鈴歌には効かないわ。でも、それを公にはしてないからあなたも一応念の為にフルネームは隠しておいた方がいいかもね。そうね、名前を聞かれたら『苗字はあるけど名乗れない、名前はレーカです』って言っとくといいわ。」



「わかった、ところでレティ。ちょっと気になったんだけど転生者だって隠してるなら私と日本語で話せてる言い訳ってどうするの?随分(ずいぶん)と長話してるけど周りの人達は大丈夫かな?」



「あぁ、お父様と宰相様とお兄様には『少しだけ2人で話したい』って言っていたのだけれど、どうやら長話しすぎたようですわね。」



周りは私とレティの長話をポカーンした表情で見ていた。


約1名、私にキラキラした甘ったるい視線を向けるイケメンを除いて。

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