“ロックマシュマロ”
こうして僕は、湖のそばを歩いていくと洞窟が見えてきた。
そこでマリーがどこからともなくランプを取り出して、
「ここではが取れるのです」
「? どんなものなの?」
「説明するよりも見て、食べてもらった方がいいかもしれません」
とのことで洞窟内に入っていく。
明りに照らされて周りがキラキラと光る。
透明な色付きの石のようなものが輝いている。
それに周りの石も、真っ白でもこもこしている。
そう思っていると目の前でマリーが壁を引きちぎった。そして、
「これが“ロックマシュマロ”です。場所によってこのゼリーの色と味が変わります。それに奥の方の寒い場所に行くと、マシュマロの部分がサクサクになるんですよ?」
「……液体窒素にマシュマロを入れたような感じかな? すごくサクサクして美味しかった気がする」
ふと昔のことを思い出し呟く。
そしてマシュマロの中に入っている透明なゼリーは硬くて歯ごたえがある。
「ここ、二色のゼリーが入っている」
「ちょうど味の変わる境目だったのでしょう」
そういって二つの色の部分を同時に食べると、
「……メロンの味になって美味しいかも」
「なるほど、二つの味を合わせて……なるほど」
そういってマリーは何かを書いていたのだった。




