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“流氷のアイス”
マリーの見ている方向を見るとそこには、大きな氷の塊がもう一つある。
でもそれは先ほどのムースとは色が違う。
淡い色をしている。
そこでマリーが、
「“流氷のアイス”が売っているなんて」
「珍しいものなのですか?」
「はい。遭遇したら購入しておくべきものの一つです」
そういってマリーは慌てて購入して僕に渡す。
うっすらと水色がかったそれ。
どんなアイスなんだろうと口に含むと、
「……ほうじ茶ミルクのアイスクリーム、かな?」
「今回はそのような味? のようです。流れてくる時期や気温、気候によってイチゴ味になったりと色々するのです。でも今回の物も美味しいですね」
マリーはそういって口にして幸せそうにしている。
僕もそのアイスクリームを食べながら、これが海で採れるのか~と思いながら口の中でとろけるアイスクリームを楽しんだのだった。




