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“星降る金平糖”
それから洞窟内でスープを堪能した僕たちは、外に出ることに。
すると空にはピンク色や水色など、鮮やかな色の綿菓子のような雲が青い空を覆い始める。
おいしそうと僕が思っているとそこでマリーが、
「ちょうど“星降る金平糖”が落ちてくるかもしれません」
「どんな物なの?」
「雨粒の代わりに金平糖が落ちてくるのです。ただ地面に落ちると消えてしまうので空中で捕まえないといけません。……当りの金平糖は、中にチョコレートやゼリーが入っているのです。あ、降ってきましたね」
そうマリーが言うと同時に空からぱらぱらと色とりどりの金平糖が降ってくる。
それをいくつも頑張って集めていくと、すぐに雲は通り過ぎてしまったらしく降ってこなくなる。
「ついていましたね。私もさっそく食べてみましょう」
というので僕も食べてみる。
シャリシャリとした感触が楽しいお菓子。
二つ目を口にすると、
「あ、チョコレ-トが入っている」
「当たりですね」
そう僕はマリーに言われたのだった。




