ロリコン勇者を宥める俺
あけましておめでとうございますm(__)m本年一発目の短編はちょっと今までと変えたテイストの内容です。
まあ、深く考えず読むことをお勧めします。
それではどうぞ(  ̄ー ̄)ノ
「で?言い訳はあるか?」
目の前に座る金髪のイケメンを俺は睨みつける。
イケメンは俺の親友で共に異世界に召喚され、勇者として魔王の討伐を依頼された男・・・名前は、新藤勇樹。
俺は普段勇樹の保護者のような扱いを周りから受けるほど、勇樹のことは分かってるつもりだ。
普段のイケメンなこいつなら怒ることはない。
俺が怒っている原因、それは・・・
「だってよ!拓斗!幼女だぞ幼女!しかも奴隷なら買わなきゃダメだろ!」
「お・ま・え・は・・・毎回それで何人の奴隷を買ってんだよ!あと、幼女言うな!この、ロリコンが!」
毎回のようなやり取りをする俺と勇樹。
イケメンな親友なのだが、こいつにはとある欠点がある。
それは、ロリコンなこと。
こんなにイケメンなのに勿体ないことこの上ないが、こいつはガチなロリコン。
まあ、本人いわく、「YESロリータ、NOタッチ」と言って手は出さないと言ってはいるが、時々本気で襲おうとしていたりするので、たちが悪い。
さらに、幼い女の子の奴隷を見かけると大量に買ってくることがあり、そのたびに俺はその子達の今後を考えていかねばならないから大変だ。
そして、今回もこいつは、新たに5人の子供(全員幼女)を買ってきやがったので、俺は子供たちに寝床を与えてから説教をしているのだ。
「拓斗なら分かるだろ?それによく言うじゃん、『可愛いは正義』だって!」
「限度があるわ!買うなとは言わないが、そんなに頻繁に連れてくるな!昨日連れてきた子達の対応を考えてる最中なのに・・・」
「はは、ドンマイ!」
「誰のせいだ!誰の!」
「いいじゃん。拓斗は昔から幼女に好かれやすいだろ?」
「ああ、そうだな。お・ま・えのせいでな!」
「なんでだろうなー。俺はこんなに幼女を愛してるのに、彼女達の心はお前に・・・でも、俺は諦めないからな!」
「恋のライバルのような台詞を吐くな!俺にその気はない!」
「でも、一昨日も寝込みを襲われかけたんだろ?」
「それは・・・」
否定できずに目線を反らしてしまう。
俺は昔から子供に好かれやすい。
原因はおそらく、勇樹のせい。
勇樹が邪な目で子供をみるから、フォローする俺の親切心に子供は反応するのだろう。
異世界で奴隷を買うようになってから、特に俺が勇樹の後始末で子供たちに優しく接していたら、俺は奴隷の子供たちに相当に好かれてしまった。しかも、この世界の子供がアグレッシブすぎて時々、好意を持ったおしゃまな女の子(幼女)に寝込みを襲われそうになるのだ。
まあ、大抵は頭を撫でて寝かしつければ大丈夫なのだが、時々眠りが深いときに襲われて、危うく俺の息子さんが犯罪を犯してしまうところだった。
幸いにして、今のところ息子を見られるところまではいかずに、パンツを脱がされそうになるところで止まったいるので大丈夫だが・・・
「ずりぃなずりぃな!拓斗ばっかり!俺も幼女と戯れたい!」
「誤解を招く言い方をするな!」
「だってさぁ・・・俺に寄ってくるのって年増ばっかりじゃん!幼女がいいんだよー!幼女プリーズ!」
「アホな叫び声を上げるな!近所迷惑だろ!だいたい、まだ幼女より健全じゃないか。お前の言う年増とか、14歳、15歳くらいの同い年付近の女の子のことだろ?」
勇樹が認める範囲はだいたい日本の基準で、中学1年生前半までが対象で、それを過ぎた女の子は年増と呼ぶ。
中学のときは、それで何度も女子のフォローをして、結果俺はその当事、男の友人より女子の友人の方が多かったくらいだ。
まあ、完全に恋愛対象外に見られてたから嬉しくはないが・・・
「年増だよ。ヘドが出る。」
「おい。イケメンがしちゃいけない顔してんぞ?そんなんだからいつも、サラスに殴られるんだろ?」
「合法ロリなぁ・・・なんでいつも殴るのかな?」
「お前がもう少し鈍感と変態でなければ、サラスももう少し大人しいと思うよ・・・」
サラスは俺と勇樹の旅の仲間で、見た目がその・・・凄く幼くみえる外見なので、最初に勇樹に会ったときに「麗しの幼女・・・!」と勇樹に言われてから何度も勇樹に折檻している姿をみる、我がパーティーの勇樹専用お仕置担当だ。
ちなみに、俺は説教担当。
一応、サラスは俺と勇樹よりも年上なので、それを知った勇樹から「合法ロリ」と呼ばれるようになった。
まあ、それを言うと拳が飛んでくるのだが・・・
「鈍感って・・・お前だって、リースとはどうなんだよ?」
「は?なんでリースの話を出したんだ?」
「そりゃ、リースはお前のこと・・・」
「《フレイムナックル》!」
「ぐお!危ねぇ!何すんだよ!合法ロリ!」
「あんたこそ!何を言おうとしたのよ!変態!それは、リースの言うべき台詞だって忘れたの!?」
「さ、サラス!?な、なに言って・・・」
「おかえり、リース、サラス。とりあえずその馬鹿の説教の最中だから、少し待っててね。」
扉を勢いよく開けて入ってきたのは、同じパーティーのリースとサラスだ。
サラスは身長が130㎝くらいで、褐色だが綺麗な肌とピンクのショートカットの髪が特徴の女の子。
リースは、逆に白い肌と155㎝くらいのスタイルのよい、美しく長い銀髪が特徴の女の子だ。
そして、サラスが放ったのが。《フレイムナックル》と呼ばれるこの世界に存在する魔法で、サラスが勇樹のお仕置きによく使う技だ。
人外的なスピードなのだが、最近避けれるようになった勇樹は一体・・・
「ごめん拓斗。とりあえずこの変態の相手は私がするから、リースよろしくね!」
「うおー!離せロリ・・・ぐぼ!」
「誰がロリよ!ほら行くわよ!リース頑張んなさい!」
「さ、サラス!?」
拳で勇樹を黙らしたサラスはそのまま屍とかした勇樹を連れて部屋から出ていった。
説教の途中だったが・・・まあ、いいだろう。
どのみち、サラスによって痛い目にあう親友の末路に内心で合掌しつつ、リースに話しかける。
「リースもいつもごめんね。あの馬鹿が余計な仕事増やすから・・・」
「だ、大丈夫です!その・・・お陰でまだ拓斗さんと一緒にいられますから・・・」
「うん?どうかしたの?」
「な、なんでもないです!」
うーん。リースはなんだか俺といるといつも緊張してるような・・・最近は前より仲良くなったはずなのに、時々こんな風になるからなんとかしたいけど・・・
「とりあえずさっきの子供達のことを考えないとな・・・」
「お、お手伝いします・・・」
おずおずとそう言ってくれるリース。
本当に・・・リースはいい子だな・・・あの馬鹿と交換したいくらいだよ。
「ありがとうリース」
「は、はぃ・・・」
笑顔でそう言うと俯いてしまうリース。
どうかしたのかな?
そんな何故か赤面しているリースを連れて俺は今日も子供達のフォローに回る。
ロリコン勇者の後始末のために・・・
お読みいただきありがとうございます。
これは、前に書き途中だったのをとりあえずで乗せてみましたが・・・まあ、恋愛が蛇足になってる件についてはスルーでお願いします(;゜∀゜)
作者にはどうしても恋愛要素がないと禁断症状が出るらしい病気(謎)なので、見逃してください。
ではではm(__)m