開け~ゴマ!は犯罪ですか?
少し考え込んでいたゼロだったが、ふっとソノラに質問を投げかけた。
「ところでソノラさん。その世界も揺るがし兼ねない情報を何処で仕入れて来たんですか?まさかまた…」
ジト目になりながらゼロはソノラを見た。ソノラは一度目線を反らした。
「ソノラ・フォンさん?」
ゼロはフルネームでソノラを呼ぶ。ソノラはゼロの前に仁王立ちするとこれでもか!っという真剣な顔付きで言った。
「由緒正しく政府のシステムにハッキングをしましたが何か!?」
「何ですか由緒正しいハッキングって!はい。アウト」
と言ってソノラの前に立ち返して貰った本でチョップをした。ソノラは小さな声でイタっと言った。
「何どや顔して犯罪報告してるんですかソノラ…いい加減にしないと、そろそろ政府にバレますよ。いくらソノラがその方面で有能なのは理解してますけど、潮時も考えないと足がつきますよ。」
ゼロは真剣な顔でソノラに説明をする。
「ですがゼロ君、政府のシステムとは言え簡単にハックされる方が悪いと思いませんか?開け~ゴマ!みたいなシステムを作る方が悪い!」
「いやいや、普通は開け~ゴマ!しないんですよ。何したら開けゴマになるのか、世のハッカーの皆さんたちは知りたがってるんだよ?分かってます?」
ゼロは呆れながらソノラを見る。
ソノラはだからこうするんだよっというような顔でウインクをすると、両手を合わせ目線の位置で両手を大きく開いた。
すると突然、複数の画面とキーボードが目の前に現れる。その画面はソノラの思い通りの数が出せるようで、今は三面ほど画面が現れている。
ソノラは真剣な顔で操作をしゼロに見せたい情報を映し出す。それは政府のシステム最深部の情報ヘブン戦の情報だった。
「今の所はこの国に神候補と女神候補が居ることは確かみたい。でも、誰かまでは解ってない。と言うか、ブロックの解除が1秒後とに少しずつ解除ワードが変わっていくせいで、解除するにもそれを詳しく知るには時間が掛かりそう。まぁそこが燃えるんだけどね!」
とソノラは言った。彼らがそんな会話をしていると丘の下の方から黒の軍服を着た、この国の警備隊が近付いてきていた。
悪いことすると警察がくるのが普通ですよ(笑)