始まりの記録2
実験を開始し、そこから5年、彼の実験は行き詰まる。
そこに手を差し伸べる女性が現れた。
彼女の名はロゼッタ、彼女は最愛の人を亡くし、悲しみにくれていた。
そんな彼女には不思議な能力があった。
それは彼が求めていた、脳の約10%を少しだけ越えた存在だった。
彼はロゼッタを後に女神と呼んでいた。
ロゼッタは腕のいい医師だった。
優しく微笑む彼女は正に聖母マリヤの様で、彼の事を意味嫌っていた周りの人々とも不思議と彼のいる実験室兼自宅に訪れるようになる。
彼女の医療の知識も去ることながら、彼女が病に犯されている部分や傷に触るだけで患者が治っていった。
治癒の能力。
それこそが彼の実験を進める必要不可欠なモノとなる。
彼らは何百何千とも分からない人体の実験を繰り返した。
彼は、内にある自分の疑問を知るために。
彼女は、亡き最愛の人にもう一度合うために。
彼らは神の領域へと、足を踏み入れていった。
そして彼らは、ついに成功を納めた。
その証拠に彼の実験ノートの最後には、こう書かれてたそうだ。
『我々の実験は成功した。其の記念すべき成功の被険体こそ、私0と医師ロゼッタである事を此処に記す。 0』
と。
本編にはまだ、いかない。けいない。