砂漠
グリーンハート国を出て数週間、ゼロとソノラを待っていたのは灼熱の砂漠だった。
「暑い!暑い!暑い!暑い!あーつーいー!」
バイクのサイドカーからソノラの雄叫びがバイクのエンジンと共にこだまする。
「叫ばないで下さいよソノラ、インカム切って無いんですから!それに仕方かいですよ、砂漠何ですから。快適な温度な砂、と言うか砂漠は砂風呂だけです。」
ゼロはバイクを走らせながらソノラに伝えると、バイクの速度を更にあげる。
「それにしても、ヘブン戦とか言うからトーナメントとか国同士の戦をするのかと思ったけど違ったね。」
「それは僕も思いました。まさか、ノアの柱にたどり着く事が目的とわ。」
ゼロはバイクを走らせ果てしなく続く砂を見る。
「行き先は皆一緒だから必然と戦う事になりそうだね。」
「まあ、全員が全員ノアの柱に向かっているかは限りませんけどね。」
ゼロの答えにソノラは首を傾げた。
「別にノアの柱に辿り着かなくても良いんですよ。あくまでも、目的地と言うなのゴールなだけで向かっているだけですし。柱に行くまでに全員が死んで一組残ればそれでヘブン戦は終了です。」
ゼロの説明になるほどっと答えるソノラ。グリーンハート国を出るまに王はゼロ達二人にヘブン戦の説明をした。
王自信も詳しくは知らないらしいが、言い伝えの様に受け継がれている話だと言う。
ヘブン戦とは神候補と女神候補のツーマンセルが基本となり、ノアの柱を目指し旅をする。その中で候補同士で戦い生き残る。
神候補には神輝という神石を体内に入れる。その神輝を壊されると候補として除外去れると言う。
「神輝を壊せって言うけど、体の何処に入っているか分からないんだから、結局は運が悪いと死んじゃうよね。」
「運も実力の内とも言いますからね。死な無い事を祈るだけですよ。」
ゼロは笑いなが答えた。
ソノラは思う、彼はどうも自分も含め他者への生死に無頓着過ぎるのだ。ソノラはそれでは駄目だと思っている、神候補になったのなら直の事だ。人の生や死に向き合い受け止めなければ成らない。そうソノラは思っている。
ソノラのその考えは両親が腕のいい街医者だったからかもしれない。
時折ゼロは生死に関わるような事をする時がある。本当に至って普通の好奇心と彼は言っていた。
魔術を使うには魔術血管を使い魔力を集め体外へと其を放出する事が必要である。が、魔術血管自体が無い者も居るため、基本的には普通の血管と差ほどかわる事は無い、魔術を使える者自体が少ない為、貴重な存在と去れているのはそのせいとも言える。
魔術血管はとても繊細な細胞であり生死に関わるような物なのだ。
それにも関わらず、ゼロは自分の魔力を何処までコントロールが可能なのか限界を知るために、わざと魔術を暴走させ自らの魔術血管の限界を体験…いや、実験したのだ。三ヶ月間ゼロはベッドから動く事が出来なくなった。ゼロはソノラ夫婦そして、その手伝いをしていたソノラのお陰で魔術血管は完璧に治る事が出来た。
ソノラはゼロの魔術血管の事であれば其処らの医者より詳しく完璧に知り尽くしていると断言できる!と思っている。
だからこそ、ソノラはゼロの女神候補として隣に入れるのかもしれない。
ソノラが真剣に考えているなか感じんのゼロは、グリーンハート国を出てからずっとウズウズしていた。
その理由は…
「僕、グリーンハート国出てから気分は西遊記なんですよ!ソノラ!」
もう、溜め息しかソノラは出なかった。
ソノラの能力で画面を出しゼロをナビゲーションする。
「あと二キロ先にオアシスあるよゼロ君。」
「なら今日はそこで野宿ですね。そろそろ日も落ちそうですし。」
ゼロはバイクをのスピードを更にあげた。ノアシステムにアクセス出来るようになり、普通の地図や曖昧な情報より確実性に高い事が有り難いと思う彼らなのであった。