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真名解放の奴隷使い  作者: レルクス
水面下の条件編
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第五十九話

 さて、奴隷たち&モンスターたち&シュレイオという、ある意味でよくわからないメンバーだが……。


「でっか……」


 イナーセルが呟く。

 フルーセやらルークやらに乗って移動してきたのだが、アースの大きさが規格外である。


「あの大きさは私も聞いたことが無いですね」

「あんな大きさのものが現れたら普通に種族の領主が動くレベル。普通にあらわれる方が変」


 ミーティアとヨシュアも、愕然とはしているが、どうにかして落ち着いている。


「す……すさまじいですねぇ……」

「ミラルド、大丈夫か」

「この状況で本を読めるタイダロスも妙だと思うが……」


 まだ10歳のミラルドがちょっと現実逃避っぽい感じであり、タイダロスは普通に本を持っている。テラリアは、そんなタイダロスにある意味で尊敬していた。


「あの大きさですか……予想以上ですが、想定外ではありませんね」

「勝てるのか?」

「というより……このあたり、何か妙です」


 そう言えば……何かの魔力で満たされているような気もする。


「これは……うお!噴火来た!」


 イナーセルが叫ぶ。

 で、大剣を一振りすると、斬撃が飛んで、噴火を押し返した。

 口内で爆発する。


「マスターもできるかな。これ」

「そうですね……たぶんできると思いますよ」


 ヨシュアが呆然としている。ミーティアもコメントに困っていた。


「ハルカの言い分だと、あれが連射できるって話だったか……あの程度なら問題はねえけどな……そう言えば、弱点って顔面だけだよな」

「それをいちいち確かめることができるほど弱くはなかったので、それ以上のことは分かりません」


 それもそうだ。

 というか、あの山の部分をちょっと斬ったくらいで止まってくれそうにもない。


「噴火してくると分かっていて突っ込まなくちゃいけないのか……世知辛い世の中だぜ……」

「これからどうする?」

「なあ、どうでもいいけどさ。俺のことリーダーっぽくしてないか?」


 イナーセルがげんなりした様子で聞いた。


「戦闘においては一番いろいろ知っていそうだから」

「シュレイオに勝てる訳ねえだろ」

「ですが、私はまだ全員のことについて分かっている訳ではないので」

「俺だって武器変わったばかりでよくわかってねえけどな……」


 損な役回りだが、やらなければどうしようもない。

 というか、このメンバーの中では、一番イナーセルが悲観しにくい。悪く言えばバカなので、敵があまりにも強い場合は逆に向いているのだ。

 そして、一番重要かつ忘れ去られているが、イナーセルたち奴隷やモンスターたちは、真名の解放によってレベルの上限を突破してレベル1000を超えており、さらに、本人も気づいていない才能の上昇が発生している。

 しかも、長い間『血濡れの聖杯(ブラッディ・カリス)』で戦ってきたことで、戦いに関しての動きは染みついているのだ。

 ……しみついた動きが今回のようなイレギュラーモンスターに通用するかどうかは別だが。

 で、ルークの脱皮素材を用いた最高の武器を是認が所持している。

 シュレイオ?武器持ってない。というか、持っているところを見たことが無い。

 とまあそんな感じで、自信さえ持っていれば問題など皆無のはずなのだ。あえて断言はしない。


「さて、どこから攻めるかね……」


 地上に降りることも一度考えたが、それは逆に愚行だ。

 簡単な話だが、火山帝竜アースのサイズはバカげている。

 顔面が弱点で、しかも体のサイズに反せずでかいので当たりやすいだろうが、それでも、地上からジャンプして届く自信はない。

 しかも、噴火の射程から一瞬で離れる必要も出て来るだろう。

 遠距離攻撃に関しての手段を全員持っているが、そのすべてが有効と言うわけではないのだ。


「とにかく、フルーセとルークに飛び回ってもらって、顔面に遠距離で叩きこみまくるしかないな……」


 イナーセルの脳味噌ではそれくらいしか思いつかないが、まあ、正攻法ではある。

 で、また噴火来た。


「うお……ん?」


 後方から来た真っ黒の光線によって、噴火がかき消された。


「一体誰が……」


 そこには……人が浮いていた。

 黒いコルセットドレスにストッキングの少女?女性?まあその中間くらいか。燃えるような赤い髪が特徴で、容姿はとても整っている。


「あれは……まさか、クラリスタ」


 シュレイオが唖然とした。


「「?」」


 ヨシュアとミラルドがきょとんとする。

 お子様には分からないようだ。


「魔族の姫だな」

「ああ、始めてみるが……」


 テラリアとタイダロスが呟いた。

 ヨシュアとミラルドはビックリ仰天。

 クラリスタがこちらに来た。


「初めまして」

「おう。何のようだ?」


 この時全員がイナーセルの図太さに感激した。


「今回。火山帝竜アースが出現したということで、魔王親衛隊三人が派遣されることになりました。そのうちの一人を一服盛って……いえ、相談して変わってもらい、私がここに来ました」


 見た目に反して過激派だった。

 理性的ではありそうだが、融通が利かないオマケに、かなりの実力行使で、即断速結有言実行みたいな感じのようだ。


「バスタードが怒るんじゃないか?」

「おじいさまに関しては問題ありません。上目づかいで誤れば許してくれますから」


 ……コメントに困るなぁ……。

 というか、バスタードのあの性格もどうにかならんのか。

 どっかにいる竜王を思い出す。

 魔王って……倒されて、その後出てくるたびに性格が違うと聞いているが……やることはきちんとやるけど、ズボラなところが多いな本当に……。


「……ちなみに、誰に変わってもらったんだ?」

「ケルキオンです」


 親衛隊の中で、魔法や奇術と言った、神秘的、不可思議と言ったものを得意とする老人である。

 テクニックは素晴らしいらしいな。ポーカーで、ロイヤルストレートフラッシュを自在に配ることが出来るらしい。無論、イカサマだが。

 知っているのはイナーセルとミーティアとシュレイオだけだったが。


「とにかく、私が来たからには安心です。特徴が強そうであまりぱっとしないという、よくわからない才能の持ち主ばかりのパーティーですが、私がいるので勝てます。頑張りましょう」


 そう言って、ぐっと握りこぶしを作る。

 全員(モンスターも含め)が思った。


((((((((((お前のキャラが濃いんだよ!!!))))))))))

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