第一話 ミドリですけどなにか
「…は?」
ナニイッテルノ…?
「何度でも言う。ここはウィフル国といって貴様が喚くニホンでもチキュウとやらでもない」
この日に透ける緑色のサラサラそうな髪のキラっキラしたヨーロピアンな顔立ちの外人さんは一体何を言っているんだろう…。
外人さんなのになぜこんなに日本語上手いの?留学生?
って言うか、空は青くて地は草木の生い茂る緑があるのにキラキラさん今とんでもな事言ったよね?!
「……地球…でも…ない?」
「そう言っている。ところでチキュウとは何だ?」
あぁ、本気だ…。
このさっぱり分からないって目は本気で地球が分かんないんだ…。
日本でも地球でもないって…私が踏みしめてるこの場所って一体…
「どこなのここー?」
「だからウィフルだ。…バカなのか?」
畜生、このキラキラ野郎…。
私の心の底からの叫びをため息混じりで馬鹿呼ばわりしたな。
「バカじゃないもん!この宇宙人!!!」
「は?ウチュウジン…??私の名はヘイワードだ」
へいわ…平和〜ど?
平和を愛するピースフルな人なの?
嘘だ。私に向ける言葉はなんかウニみたくトゲトゲだよ?
うちのクラスに居たらあだ名はピースケさんだねきっと。
「しかしお前は何者だ?変な衣を身につけているな」
乙女の服装をじろじろ見るなんてなかなか失礼だぞピースケさん。
「変とか超失礼なんですけど!女子高生は大体こんな感じの制服着てるし。常識っ!!」
「ジョシコウセイ?それが貴様の名か。変わった名だな。まあ、名は体を表すと言うから…」
おいおい、何納得してんのかなこのピースケさんは。
女子高生ってそんな名前だったら嫌だよ。
握りこぶしがプルプルしちゃうじゃないか。
「いや、名前じゃないし。私の名前はミドリ!」
「ミドリ?!」
…え?なになになになに?!
ピースケさんいきなり空気感変わったんだけど。何事!?
キラっキラな顔してるのに、眉間に皺寄せて何か考え込んでるっぽいし。
嫌だ、何か重苦しい…。
私こーゆうの苦手なんだけど…。
「貴様、本当にミドリというのか?」
…名前すら疑わしいのかい?私は…。
「生まれてからずっと“ミドリ”ですけどっ!」
失礼しちゃうなぁ。
父さんと母さんが付けたんだから私に決定権なんて無かったけど、正真正銘ミドリじゃい。
「本当だったのか…」
えぇ?!そんなに驚く程疑わしいの?
私からしたらピースケさんの方がピースな雰囲気足りないよ!
「とりあえず…ミドリよ」
「は、はい!」
あ、ミドリで納得してくれたっぽい…ってあら?
ピースケさんどうしてこんなに近くに居るの?
「城へ来てもらう」
「はぁ。…って城?!そして縄?!」
うぇ?!
ななな、なんなのー??
超高速でぐるぐるに巻かれてるぅぅぅ!?
「行くぞ」
馬に荷物乗っけるみたいに私を乗せた?
これって誘拐ってやつだよ!
「全然ピースじゃないぞピースケぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「ピースケ…?」
この変てこな状況に辿り着くまでに私には不運が何個かあったんだけど…。
聞いてくれます?
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