夏になりかけて
∮プロローグ∮
神なんて...そんなのいるはずがない...。
もし神がいるのならなぜ...なぜ...あの子を...あの子を助けてくれなかった...。
なんで...大切な人を奪うの...どうして...どうして。
第一部「夏になりかけて」
私は、人を信じることができない。
いやできないんじゃない...しないだけ...。
よく分かってる...でも...その人を、信じてしまうと、その人を、不幸にしてしまうから...。
だから...大切な人を作らない...そうして5年間生きたきた...。
そんなこと考えてたら、日が昇り、部屋に日差しが差した。
「あぁ、朝きちゃった・・・。」
また、今日から学校だ・・・。
行きたくない
あんな、人がいっぱいいる溜まり場なんて…。
「はぁ・・・そんなこと言ってられないかっ」
.学校行こ...。
*~*~*~*~*~*~*登校中*~*~*~*~*~*~*~*
(・・・やっと学校着いた。)
私は息を切らしながら小声で呟いた。
なんで...家から一時間もかかるのさ...。
みんなは30分以内に着いてるのに...。なんでこんなに遠いの~!!!
「ふぅ~・・・」
「おはよう。流星さん大丈夫?」
うっ...この声は...。
(・・・海崎・・・?。)
私は小声で呟いた。
「なにが?別に大丈夫だけど?」
「そう?ならいいんだけど。」
「うん。じゃあ先行くね。」
私は海崎から逃げるようにして走った。
さっきのいつも笑顔の男子は・・・。
海崎ヒカル。 (うみさき ひかる)
私は、嫌いだが女子にも、男子にも人気があるらしい・・・。
いつも笑顔で、爽やかで、優しく、頭もよく、かっこいいなどなど・・・。
私には、まったく理解だできない・・・。
いつも笑顔で、気持ち悪い・・・。面白くない。
それなのにクラスが一緒で、私が転校してきた時、席が隣だった。
まぁいいや、海崎なんかの話をこれ以上したくないし。
早く教室行こっと・・・。
*~*~*~*~*~*~*昼放課*~*~*~*~*~*~*~*
「ふぅ・・・。」
やっと終わったぁ!!昼ご飯♪昼ご飯♪
「ヒッカッリ~~~~~~~。ご飯食べよぉ~。」
「あぁ。うん!」
「どこ行く?」
「ん~と...」
この子は・・・。
海藤 海。 (かいどう うみ)
この学校に来て初めての・・・なんだ?
ただクラスメイト?友達?
いやいや友達ではないか・・・。
学校意外で遊ぶわけでも、相談し合ったりしないのだから。
ただ...向こうから話をかけてくるから、それに答えてるだけで...。
その前に私が海のことを友達だと思ったことは一度も無いのだから
友達とは言わないよなぁ。
「聞いてるのヒ・カ・リ!!」
海の大きな声で名前を呼ばれて、我にかえった。
あぁ!いけない...考え事してて聞いてなかった。
「ごめん、ごめん...。なんだっけ?」
「もう!ヒカリってばっ。食べる場所の話でしょっ!」
あきれ気味に海は言った。
「あぁ、そうだったね。どこにしようかっ。」
*~*~*~*~*~*~*20分後 昼ご飯終了。*~*~*~*~*~*~*~*
「美味しかったね?ヒカリ。」
「うん。」
結局ご飯は屋上で食べた。
私は屋上が好き・・・っとゆうより、空を見てるのが好きだから。
今日はとてもいい天気、晴天の空、少し雲がかかってて綺麗。
あぁ...もうすぐでここきて1年かぁ...。
「ヒカリぃ~暑いね。」
「うん。」
確かに暑い、転校して来たときも暑かった。
そろそろ半袖がいいなぁ。
「そろそろ、戻ろ。」
海はそう言って立ち上がった。
「そうだね。あと2時間頑張りますか。」
屋上から教室に向かう、階段で急に海が立ち止まった。
私はびっくりして、海の背中に鼻をぶつけてしまった。
「いったぁ・・・どうしたのさぁ・・・海・・・。」
「あぁごめん、ごめん。」
そう言いながら、こっちを向いた。
真剣な顔をしながら、海は口を開いた。
「今日の放課後話があるんだけど。」