第63話:SNS&掲示板&ゴシックP回
~とあるSNSにて~
【メガネスキー13世】[フォロー:1351 フォロワー:1213]
シュリアさん、なんか最近、投げてくる依頼がきついんだけど。
俺、町からあんまり離れたくないんだけど。
敵強いんだよな、北の方……
[RP:2 Good:87]
【ぽんぺ】[フォロー:354 フォロワー:128]
NPCと仲良くなった奴、さりげなくメインクエストとかレベリングに誘導されてるのワラタ。
知り合いの初心者が一週間でムキムキになってたよ。
[RP:0 Good:5]
【備前正胸】[フォロー:432 フォロワー:329]
この手のゲームでNPCに入れ込んじゃうのはあるあるだけど、ちょっと面白い現象。知り合いはNTRして新たな性癖に目覚めてた。
[RP:110 Good:1056]
【メガネスキー13世】[フォロー:1351 フォロワー:1213]
シュリアさん……その「月中花草」とかいうキノコ……、俺のレベルじゃ行けないダンジョンで取れるみたいんですけど。でもこの前、俺が作ったメガネかけてくれたんだよな。やるか。
[RP:12 Good:689]
【アキラメロン】[フォロー:368 フォロワー:169]
皆さん大変ですね。僕の知り合ったNPCさんは絵を描くのが趣味みたいで。今度ピクニックに行く予定です!
[RP:0 Good:45]
【フィーカ@三下系配信者】[フォロー:15 フォロワー:6015]
なんか皆さん、スクラちゃんを出せって要望が増えてるんですが!
[RP:0 Good:45]
【㍉㌢】[フォロー:334 フォロワー:125]
スクラちゃん、クール系で可愛いよね。三下にないものも備えてるし
[RP:0 Good:13]
【フィーカ@三下系配信者】[フォロー:15 フォロワー:6015]
下剋上対策に新衣装でも企画せねば……どうして……
[RP:0 Good:45]
【炭炭】[フォロー:334 フォロワー:125]
ルクス山地の北、結構広いな。廃村とか町の跡地も見かける。
そろそろ新しい町とかないもんかね
[RP:0 Good:1]
【男の娘大好き! びょ!】[フォロー:37 フォロワー:2580]
なんか、メインクエストで行ける洞窟に色んなギルド集まってた。なんだあれ、凄いボスでもいるのか?
[RP:28 Good:667]
【まるさんかくしかく】[フォロー:1259 フォロワー:2709]
大空洞とかいうのが当面の攻略対象になるっぽい。でも、北側の探索も終わってないんだよなぁ。
[RP:0 Good:4]
~とあるネット掲示板にて~
218:ろりばぁば大好き!
さてみんな。新しい地域でロリババァはいたか?
220:フルダイブ名無しさん
いない
221:そうか。さらばだ
235:フルダイブ名無しさん
ロリババァの人、大分飢えてんな。名前欄で返事しとる
236:フルダイブ名無しさん
実際の所どうよ。レベルアップが急減速。フェアリーとか二次職で火力を稼いでる感じだが。
241:フルダイブ名無しさん
まー、強くなったよ。しかし大空洞の敵も強いからなぁ。
243:フルダイブ名無しさん
あれ、地下何階まであるんだ? 町でもあると思ってるんだけど。
252:フルダイブ名無しさん
そんな雰囲気あるね。しかし敵が硬いな。
254:フルダイブ名無しさん
クラフト製の特殊武器でダメージ通るよ。あと、一部の二次職
642:フルダイブ名無しさん
二次職ねぇ。結局どれが強いん?
648:フルダイブ名無しさん
どれもそれなり。武器によって変わるな。投石機みたいな珍しいのはちょっと厳しい。
652:フルダイブ名無しさん
厳しいのか。あの三下、きつそうだな。
654:フルダイブ名無しさん
三下には頼もしい相棒ができたから大丈夫だろう。スクラちゃん、もっと出演してくれないかな
666:フルダイブ名無しさん
でもスクラちゃん、あの動きからしてモザ……
667:フルダイブ名無しさん
それ以上いけない
785:ビキニンジャ
ぬうう! 海辺のダンジョンでもあるかと思ったら地下の洞窟でござるよ!
とりあえず、七色に輝くゲーミングビキニを開発中でござる。
786:フルダイブ名無しさん
あんたすげぇよ。本当に。
~ゴシックPの優雅な昼食「彼氏いない暦=年齢」~
昼下がり、都内のオフィス街の一画。チェーン店ではない、店主のこだわりを感じる讃岐うどんの店に、ゴシックPと後輩はいた。
ごく普通の昼食の時間である。夜遅くどころか泊まり込みすらある仕事だが、こういう日もある。
「先輩、最近ご機嫌ですよね。休暇でそんな楽しいことあったんですか?」
「まあね。久しぶりに友達にも会えたし。楽しかったわ」
後輩の言う通り、最近のゴシックPは体調が良い。肌もなんだかツヤツヤしている。なにか良いことでもあったのか気になるのは当然といえた。普段はエナドリで無理矢理動いているような人間なのだから。
「本当にそれだけですか? 私、心配したんですよ。疲れ切って着替えもせず、ふらふらしながら電車に乗って」
「ごめん。あの時は疲れてたのよ。ショッピングモールで寝込んでて、助けて貰ったりしちゃったし」
「誰に?」
後輩は非常に察しが良かった。寝込んだ事実よりも助けて貰ったというフレーズが気になった。友人によるものなら、もっと別の表現をするはずだ。何かしら、第三者の介入が疑われる状況だ。気になる。
「いや、そんな。大したことじゃ」
「大したことじゃないなら、尚更いいじゃないですかぁ」
こういう時、ゴシックPは意外と押しに弱い。今回もそうだった。
「そ、それもそうか。学生らしい男の子に助けてもらったのよ。お礼にギフトカードあげた。それだけ」
「なんだ。それだけですか」
後輩はちょっとがっかりした。親切な学生もいるものだ。ゴシックPがよほど放っておけない状況だったのだろう。
「そう。それだけなのよ。多分、あのモール近くに住んでる大学生ね。時間と服装的に日常的に散歩がてら来てるパターン。あんまりファッション関係にお金はかけないけど、小綺麗にはしておくタイプ。日焼けはしてなかったからインドア派だと思う。多分、VRゲーマーじゃないかな。去り際、一瞬だけ通路全体を見渡してから歩き出してた。ゲームで様子見する癖が現実にも出てた。昼夜逆転しないだけの自制もできてるから、ちゃんと学校も行ってるんでしょうね」
「…………」
滅茶苦茶気になってるじゃん。一瞬会っただけの学生を。
ぶつぶつ呟くゴシックP。その言葉をにこやかに聞きながら、後輩は戦慄した。この人、もしかして……。
「あの、先輩……もしまたそっちに行ったら、お土産お願いしますね」
「べ、別に行くとは言ってないんだけど。言ってないわよ」
二回も強調して言った。これは絶対に次の休みも行くやつだ。
ゴシックPにはこういう所がある。学生時代や前の職場で苦労したことがあるらしく、ちょっとした親切に弱い。
それにしても大学生とは……。よほどの好みのタイプだったのだろうか。
まあ、いいか。そう何度も会えるわけはないし。
ショッピングモールなんて沢山の人間が行き交う場所で、偶然の再会なんてそうそうあるわけがない。これでゴシックPが外出して太陽光を浴びた結果、体調が良くなるまである。むしろ良いことだ。
そう考えて、後輩は二杯目のうどんを胃に収める作業に入るのだった。




