僕の天使
君と目が合った時から僕は目が離せなくなった。
運命の出会い……そう言っても良いくらい僕は君に一目惚れをした。
そんな君が家族となってやって来たのは子供の時。
君は母が大好きで、僕とは遊び友達になってくれた。 一緒に出かけて、一緒におやつを食べ、一緒に映画も観た。
おやつが待ちきれなくて文句を言う君が可愛くて、かまいすぎて逃げられる事も良くあった。
お風呂も一緒に入ったけど湯船に浸かるのはあまり好きじゃ無くて直ぐに上がって行っちゃったよね。
僕にギュッとされるのはあまり好きじゃ無いのに、怖くて震える時だけは僕の所に来て抱きしめてあげたっけ。
しばらく家に戻らなかった僕を出迎えてくれた時、君は一瞬わからず逃げたりもした。 でも、部屋にこもっていると必ず確認しに来てくれてたね。
そんな君も僕も歳を重ね大人になり、君は僕より先に虹の橋を渡って天使になってしまった。
その時は悲しさで落ち込んだけれど、今は思い出を大事にしてるよ。
たまに、ふと、部屋の前に君がいるんじゃ無いかと思う事もある。 本当にいてくれたらと……。
僕がもっと歳を重ねて旅立つ時、虹の橋の向こう側にきっといてくれるよね……。
読んでいただきありがとうございます。