第八話
「ん~~」
と思いきり伸びをした。
時間を確認すると余り経っておらず、見たところ10分ほどしか経っていなかった。
「おはよ、佐藤くん」
「おはよう~。手伝うって言ったのにいつの間にか寝ちゃった、ごめんよ」
「いいよ、私もちょうど休みたかったし」
と言いながらすぐにパソコンの画面に向き直った。
後ろから眺めていると、動画投稿サイトを見ているようだった。
『キャー、このキャラカッコいい!!』だったり、『このメイク上手~』とかをまるで俺のことをいないものとしているようだった。
突然、
「そういえば、さっき寝てる時に『女子ってこえー』みたいなことを言ってけど、
どんな夢をみたの?」
と聞かれた。
正直、話すか悩んだが、いい機会だと思い来てみることにした。
「過去にあった話なんだけどさ…」
と話し始めた。
前後の関係なんかも簡潔に纏めて5分ほどで話した。
話した内容は理久には話せると思うが、なんで中村さんに話そうと思ったかはよくわからない。
「話を聞いてさ、女子目線からはどう思った?」
「そうだな~。みんな多かれ少なかれそんな感じだと思うよ」
「そっかぁ~。ありがと」
と少し悲しそうに返事をした。
「全然いいけど、佐藤くんはピュアなんだね」
と揶揄われた。
"ピュア"そう聞いて思考が止まった。
すると、横から笑い声が聞こえてきた。
「どうしたの?中村さん?」
「い、いやそんなに面白い反応をするとは思わなくて、、。あとそんなに捻くれたことを思ってるとも思わなかった。」
と5分くらいずっとツボに入ったように笑っていた。
「あー、面白いものが見れた。動画の続きをみよう」
といって今まで見ていたものとは違う種類の動画を見始めた。
休憩もそこそこに課題の続きを終わらせて、動画を見たりと朝が来るまで楽しんだ。